2022年
8月12日(金)

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安倍元首相襲撃 県内に大きな動揺 言論封殺行為に激しい怒り

2022-07-09

 安倍晋三元首相、撃たれる―。衝撃的なニュースが8日正午前、日本中に流れた。政府中枢にいた人物が襲われるのは、戦前にはよくあった。盛岡市出身で憲政史上初の平民宰相、原敬(1856~1921)もその1人。戦後では、日本社会党の委員長、浅沼稲次郎(1898~1960)が東京の日比谷公会堂で、17歳の少年の凶刃に倒れたのが有名だ。民主主義、言論の自由に反する蛮行が令和の時代に入っても起きるとは。容疑者の思想信条が注目されるが、本県にも縁が深い安倍氏が銃撃を受け、懸命の治療のかいなく亡くなったことに、大きな動揺が広がった。

 首相・元首相がテロで死傷したのは伊藤博文、原敬、浜口雄幸、犬養毅、高橋是清、斎藤實以来。戦後はなかった。

 安倍元首相は自民党執行部の時代からたびたび来県し、家系は本県にゆかりがある。国会で安倍元首相と父子2代にわたり親しい、盛岡市の玉沢徳一郎元農水大臣・防衛庁長官は大きな衝撃を受け、憤りをあらわにした。

 玉沢元大臣は5月17日、安倍元首相と東京都内の派閥のパーティーで懇談し、その際は精力的な様子だったという。「台湾を守るにはどうしたらいいか話し合い、元気にお話ししていた」と旧交を温めたばかりだった。

 事件の知らせに「これは許されない社会的テロだ。テロ行為は絶対に許されない。背景は分からないが民主主義に対するこのような挑戦は断固、排除されなければならない」と語気を強めた。自身も銃器犯罪の被害を受けた経験があるだけに、凶行をとりわけ憎んだ。

 「安倍晋太郎さんは自分の兄、安倍晋三さんは弟のようなもので、固いちぎりがあった。長州の出身ではあったが、安倍宗任の血を引き、曾祖父は盛岡の人である元総理だったので、そのこともお話ししていたのに。回復を祈るばかりだ」と無事を祈ったが、届かなかった。



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