2019年
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中津川にサケのぼり 国交省と盛岡市が設置 前年より大きく14匹に 巴染工が製作

2019-10-06

上の橋右岸に設置されたサケのぼり

 盛岡市の中心部を流れる中津川に、こいのぼりならぬ、サケのぼりがお目見えした。市民の意見を取り入れながら良好な水辺空間を整備する盛岡地区かわまちづくりの一環として、国土交通省岩手河川国道事務所と盛岡市、市民らが協力して設置。中津川は、県庁所在地を流れる河川では珍しくサケが遡上(そじょう)する光景が見られる。遡上がピークを迎える9月から12月上旬まで設置される。

 サケのぼりは、2018年に中の橋1カ所に1匹が設置された。19年は全長を前年の70㌢から140㌢に大きくした。設置数も浅岸橋、中津川橋、富士見橋、上の橋、与の字橋、中の橋、毘沙門橋の7橋と加賀野堰脇1カ所に計14匹と増加。9月中旬から同事務所と市が設置をはじめ、今月2日までに取り付けが完了した。

 サケのぼりは同市の画家、八重樫光行さん(85)がデザインし、同市紺屋町の巴染工が製作した。サケのぼりに取り入れたのは八重樫さんが川の絵地図を作成した際に描いたデザイン。「日本古来の三角形のうろこ模様で、スイスイと泳いでいる様子を表現した。婚姻色の赤も入れた」と話す。

 サケは、産卵場所を探して自分の生まれた川をさかのぼってくる。海から約200㌔の距離がある中津川でも、例年9月下旬から多数のサケが見られる。長旅で疲れた体で、命をつなぐために懸命に泳ぐ姿は感動的で、この時期には橋の欄干から川をのぞき込む市民の姿もよく見られる。稚魚の放流や川の清掃など、市民による川を維持する活動も盛んだ。

 サケのぼりの設置を提案した同市の越戸國雄さん(73)は「中津川は割と昔の川の中にいたカジカやウナギがまだいる。サケのぼりを見て、サケが遡上していることを知ってもらい、市民が川に親しむきっかけになれば」と期待する。

 同事務所工務第一課の八重樫博男建設専門官は「私たちは駅前から中津川まで遊歩道などを整備し、人の流れを紺屋町などに誘導したり、訪れた人が川に親しみながら中心市街地を回遊したりすることを狙っている。中津川は、まさにサケであったり、都市部を流れる川を介した一つの回遊ルートとして非常に重要な区間。今後も市と協力しながら川とまちづくりを進めていきたい」と話した。



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