2019年
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自己決定の大切さ説く 講演会と記念式典 同窓生若竹千佐子さん 岩手大70周年

2019-10-20

岩手大創立70周年記念講演会で自身の経験や考え方などを説いた若竹さん

 岩手大創立70周年記念講演会と記念式典が19日、盛岡市上田の同大体育館であった。同大教育学部の卒業生で、2018年の第158回芥川賞を受賞した若竹千佐子さんが「おらはおらにしたがう~自己決定権を持つ生き方」と題し講演。約600人を前に、自身の経験や今後の社会の生き方などを、笑いを交えて説いた。

 講演は、同大教育学部の今野日出晴教授との対談形式で進められた。若竹さんは「自分の幸せは自分で決める。赤の他人にどうこう言わせる必要はない」と力説。「和を以て貴しとなすという言葉は、言い換えれば強いものの意見に従えということ。自分の考えが正しいと思ったら、主張することが男女問わず必要。自分のことを決めるのは自分であるべきだ」と訴えた。

 これからの社会で生きていくに当たり「すぐに結果を求めてはいけない。本を読んだから次の日に人が変わるわけではない。その人の中で醸成し発酵する時間が必要。今が自分の最終形ではない。じっくりと育てていくことが大事」と説いた。

 岩手大在学中の思い出では、サークルの仲間との活動や、教員採用試験に合格できなかったこと、卒業論文を褒められたことなどを紹介。

「大学の4年間で、自分の価値観の基礎ができた。教員になれなかったから、小説家になれた」と述べた。

 芥川賞受賞作「おらおらでひとりいぐも」では、方言が重要な役割を果たしている。「私は遠野弁と標準語の立派なバイリンガル。言葉が二つあると、それだけで厚みになる。生活感のある言葉が廃れることはもったいないので、学生の皆さんには自分の生まれ育った土地の言葉を使ってほしい」と呼び掛けた。

 記念式典には、学生や教職員、国会議員、県議会議員、文科省や復興庁、県の関係者らが出席。70周年記念歌「虹の翼」が披露された。

 岩渕明学長は「今後も社会の変動を常に洞察し、自己改革を進め、岩手の大地と人と共に、常に社会に対応した大学であり続ける。岩手大が頑張ることで地域が活性化し、岩手県の活性化が日本を元気づけ、世界が発展する。この好循環の出発点になる貢献をしていかなければいけない。さまざまな困難を一つ一つ克服しながら、希望を持って進んでいく」とあいさつした。



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