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- 理想に向け鍛錬中 盛岡中央高の齋藤響介投手 目指すは先発ローテ入り 基礎を磨いて活躍へ
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2023-01-01
第104回全国高校野球選手権岩手大会での力投
2022年10月のプロ野球ドラフト会議でオリックス・バファローズから3位指名を受け、11月30日に大阪市での入団発表に臨んだ盛岡中央高の齋藤響介投手(3年)。プロで「先発ローテーション入り、2桁勝利」を目標に掲げる齋藤投手は「体を大きくするため、基礎練習やトレーニングから頑張りたい。少しでも早く活躍できたら」と意気込みを語った。
(高橋美有)
最速152㌔の、伸びのあるストレートを強みとする右投手。カットボールやフォークなどの多彩な変化球、フィールディングなども、夏の大会で各球団のスカウト陣から評価された。
滝沢市出身。小学生のとき、野球のスポーツ少年団に入っていた1歳上の親しい先輩と、公園で野球の練習のような遊びをしていたという。小学3年生で、その先輩と同じチームへ入団。さまざまなポジションを経験して、中学時代は遊撃手と投手を担った。
プロになることは、幼い頃から抱いていた夢。高校に進学し、20年秋の1年生大会で準優勝したことをきっかけに、「もっと強い選手と戦いたい」という気持ちが強くなる。
盛岡中央高に入学したのは、県内の強豪といわれるチームを倒し、甲子園に出場したかったため。22年夏の大会では、その言葉通り第1シードの花巻東高を準決勝で下し、14年ぶりとなる決勝へチームを導いた。
この花巻東高との準決勝は、高校時代で一番印象に残っているという。「相手が強豪ということもあり、自分たちが負けるという雰囲気があったが、そこで勝てたのはうれしかった」と顔をほころばせた。
これまでで最もいい投球ができた試合も、同大会だと振り返る。3回戦の盛岡市立高戦で、内外角をうまく投げ分けるとともに、強い球を投げることができた。
ボールに決意を込める齋藤響介投手
さらに、「変化球のきれを、いま以上にもっと良くしていきたい」と気合を入れる。
実は、中学時代は野球があまり好きではない部分があったと話す。「でも、高校でいまの3年生のみんなとの練習や、遊ぶことが楽しかった。いまは、野球が好き」と胸の内を語った。
試合の前日に食べるのは、母が焼く牛タン。5歳上の姉とは仲が良く、入団会見も見に来てくれたという。
冬休みには、友達とディズニーランドへ行く予定。充実した周囲の環境も、齋藤投手の活躍につながっている。
高校で多くの優れた選手を見たことで、「自分も負けたくない」と努力を重ねた。結果、フィールディングやけん制など、投球以外の面でも技術的に成長することができた。
理想とする選手像は、内外角の投げ分けがしっかりとでき、低めにも強い球を投げられる選手。理想に近づくために、現在はボックスジャンプや、メディシンボールを使ったトレーニングに励んでいる。
プロへの意気込みを聞くと、「努力して、少しでも早く活躍できるように頑張るので、応援お願いします」と人懐っこい笑顔を見せた。
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