2023年
3月24日(金)

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本県初の被毛改善専門店 ドッグサロン「coat colors」 他店より工程多いエステ提供 ペット、飼い主、従業員に寄り添い

2023-01-14

 ペットと飼い主、トリマーの3者に寄り添う被毛改善専門ドッグサロン「 coat colors」の柳原さん

 本県初の被毛改善専門ドッグサロン「coat colors」=盛岡市本宮荒屋25の8 ビバテラスまなび棟=は、肌トラブルに悩むペットだけでなく、飼い主や従業員にも寄り添ったサービスと労働環境に取り組んでいる。オーナーの柳原章弘さん(35)は「トリマーも飼い主も愛犬も、みんなが満足できるようなサロンを目指している」と力を込める。

 柳原さんは、同市北天昌寺町出身。日本大経済学部経済学科を中退後、フリーランスでウェブ製作などを経験。30歳のときにシルクスクリーン印刷を専門に扱うサンプロセス工芸に入社し、現在は代表を務めている。

 同店がオープンしたのは2022年10月22日。店を開いたきっかけは、柳原さんがボーダーコリーの専門通販サイトを開設した際、ビバテラス内のテナントで出店しないかと誘いを受けたこと。初めはペット用品や生活雑貨を販売する予定だったが、収益化を考えてトリミングに着手した。

 開店準備をする上で調べていくうちに、トリマーの仕事が多忙を極めていることを知った柳原さん。「社会的な問題も解決しながら、来る人にも満足してもらい、何より一番愛犬にとって他のサロンではやっていない最高の施術をして満足してもらいたいと思い、サロンを立ち上げた」と思いを語る。


プレミアム被毛エステを受けるペット

 同店最大の特徴は、プレミアム被毛エステ。肌に優しく、皮膚と被毛の水分バランスを整えるスキモシャンプーなどを使用し、6~9工程の施術を行っている。他店ではシャンプーとトリートメントの1~2工程でケアが終わるが、同店はほかにクレンジングや炭酸ミストなども行っているという。

 また、飼い主にも満足してもらえるように施術前後のカウンセリングに加え、施術中の様子を写真撮影し見せている。ペットだけでなく、飼い主にも寄り添ったサービスに来店者からは喜びの声が上がっている。

 そのほか、動物保護活動支援として動物いのちの会いわてと協力し、保護犬のトリミングを無償で行っている。既に12匹の保護犬を施術(22年12月23日現在)。その際、トリミングに慣れていない犬が多いため、ルーム内で遊ばせたり食べ物を与えたりした後、施術を始めるなどストレスを与えないように気を付けているという。

 柳原さんは、飼い主が愛犬を安心して預けられるようなサロンにしていくために、給料だけでなく、休日やプライベートの時間も優先できるなどスタッフの待遇にも考慮。「トリマースタッフは、県内どころか、全国でもトップクラスの働き方をしている」と胸を張る。

 同店では新しい取り組みとして、昨年11月21日に就労移行支援事業所「ディーキャリアいわて」の入所者を対象に職場見学を実施。4人が参加し、トリマーの仕事内容や心掛けていることなどを質疑応答形式で紹介した。

 県内の中高生たちにさまざまな職業を伝える「SEARCHLIGHT PROJECT」への参画や、ビバテラス内にできるフリースクールの生徒たちの職場見学の受け入れも行う予定。

 柳原さんは「喜びの声をもらい、すごくうれしい。触り心地が変わらなかった人が一切いない。とてもふわふわになった、さらさらになったなど、喜ばなかった人がいないという、うそのような本当の話がある」と笑みを浮かべた。

 営業時間は午前10時から午後6時まで。定休日は12月30日~1月3日と8月13~16日。予約は同店ホームページ上のLINEまたは電話070―8973―9679まで。



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