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- 矢神飛躍台お披露目 八幡平市 白銀国体へ準備万端 競技振興、選手育成に期待
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2023-01-20
佐々木市長らがテープカットでお披露目を祝った
八幡平市は19日、2月に開かれるいわて八幡平白銀国体を記念し改修工事が行われていた矢神飛躍台=同市矢神・田山スキー場=の完成お披露目会を現地で行った。佐々木孝弘市長、来賓らがテープカットを行い、競技の振興と選手育成に期待を込めた。
同飛躍台は、1973年に70㍍級のジャンプ台として開設。今年で節目の50周年を迎える。過去4回の冬季国体で使用され、今年は2月17日に開幕する白銀国体でもスペシャルジャンプとコンバインドの2種目で競技が行われる。
新装した飛躍台はヒルサイズ87㍍。今回の改修工事で、インランと呼ばれる走路にアイストラックを新設。クーリングシステム(冷凍機)を稼働させ凍らせた後、カッターユニットで削り整備する「TOP SPEED」(スロベニア・マナ社製)を導入した。
これまで急斜面の走路を人力で踏み固め、大型カッターで削っていた作業が大幅に軽減されるとともに、競技時の天候による滑走性の変化を抑え、より公平な競技運営が可能となる。国内での設置は7カ所目。世界基準の走路に生まれ変わった。
そのほか、3点灯式スタートシグナルの導入や、防護板の改修、新設を行った。
白銀国体に向け、新装したジャンプ台で飛躍した永井陽一選手
改修費総額は3億9740万円。スポーツ振興くじ助成金や県の補助金を活用した。
お披露目会では、県スキー連盟所属で白銀国体に出場予定の永井陽一選手ら3人がジャンプ初めを行った。
永井選手は、北京五輪スキーノルディック複合団体で銅メダルを獲得した永井秀昭選手の兄。白銀国体を、弟の健弘選手とともに、永井3兄弟として出場する最後の大会と位置付ける。
永井選手は、新たな飛躍台での感触を確かめ、「いまの時代に合った仕様。よい練習ができ、たくさん飛べる環境が整った。兄弟3人で出る国体は10年ぶり。よい姿を見せたい」と意気込みを語った。「弟は北京で銅メダルを獲得できた。ここから続く選手を輩出していきたい」と、後進の育成に期待していた。
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