2023年
3月24日(金)

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舞と料理を堪能 盛岡芸妓とひなまつり 矢巾町でイベント 「素晴らしい芸術」

2023-03-04

傘を使って舞うあき子姐さん

 おいしい料理を堪能し、盛岡芸妓の「華の舞」を鑑賞する集いが3日、矢巾町煙山の町国民保養センターで開かれた。盛岡芸妓は、踊りや長唄などの芸ごとを身に付け、座敷などで芸の披露ともてなしを行う女性のこと。町内の人を中心に40人が参加し、料理や酒に舌鼓を打ちながら、歴史ある舞に魅了された。

 このイベントは、盛岡芸妓の隆盛を願い、ひなまつりに合わせて開催。

 主催の矢巾観光開発の藤原弘也筆頭が「10年以上前までは、盛岡で何かイベントがあると芸者さんがいつも出てきたので、県外からこれを楽しみに盛岡に来る人がけっこういたが、いまは座敷なども少なくなり、芸者さんも少なくなってしまった。ぜひきょうは、芸妓さんの舞と目の前の料理を堪能してほしい」とあいさつした。


盛岡芸妓から酌を受け、談笑

 盛岡芸妓のよう子姐さん、あき子姐さん、富勇姐さんが、▽長唄「エビ」▽小唄「春霞」▽梅が咲いたか▽桃太郎▽金山踊り・からめ節―の5曲を披露。金山踊り・からめ節は、秋田県の「鹿角からめ節」と紫波町の「佐比内のからめ節」を元唄に、歌詞の補足や振りの統一をしたもの。

 富勇姐さんは「すごく迎えてくれる雰囲気があって、かえって恐縮だった。さりげなく、いろいろ華やかに職員の皆さんがしてくれたし、お客さんもすごく温かいまなざしで踊りを見てくれた。うれしかった」と笑みを浮かべた。

 矢巾観光開発の知人の紹介で参加した水本重機の吉田鉄男営業部長(61)は「盛岡の昔聞いたような言葉で、いまはあまり聞かなくなった言葉をあえて使っているので、とても身近に感じるが、芸術的要素もある。素晴らしい芸術」と感嘆した。



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