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- ありがとう、県営球場 53年の歴史に幕下ろす 思いはボールパークへ
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2023-04-01
本県の野球の聖地として親しまれ、31日をもって閉場した県営野球場
1970年4月の開場から広く県民に愛されてきた盛岡市三ツ割の県営野球場で31日、閉場式が行われた。県文化スポーツ部スポーツ振興課や同球場指定管理者の県スポーツ振興事業団(細川倫史理事長)の職員らが出席。菊池修一場長が同課の畠山剛総括課長に球場の鍵を返還した。4月1日には、同球場の機能を引き継ぐ同市永井のいわて盛岡ボールパーク(きたぎんボールパーク)が開場する。
閉場式で、菊池場長(左)が畠山総括課長に球場の鍵を返還した
同球場は、70年の岩手国体に向けて整備され、85年から同事業団が管理。プロ野球の一軍戦、高校野球や社会人野球など各種大会が行われ、選手や野球ファンをはじめ多くの県民の憧れを集めた。
大リーグで活躍する菊池雄星選手(盛岡市出身)や大谷翔平選手(奥州市出身)ら本県出身の一流選手が高校時代にプレーした地でもある。
2022年6月22日のプロ野球、楽天対日本ハム戦の後、球場に残された選手たちのメッセージとサイン
2022年度は最後の年として、訪れる人々には特別な感慨も。6月22日に行われた最後のプロ野球一軍戦(楽天対日本ハム)の後には、銀次選手(普代村出身、盛岡中央高卒)ら楽天の選手たちが、選手控室の壁にある分電盤のふたに感謝のメッセージとサインを残したことも話題となった。
畠山総括課長は「長年、この施設を管理していただいた県スポーツ振興事業団の歴代職員、関係したすべての皆さまに改めて深く感謝申し上げる。万感の思いと未来への大きな夢と希望を込めて、心から『ありがとう、岩手県営野球場』とお伝えしたい」とあいさつ。
細川理事長は「野球の聖地として親しまれ、管理してきた当事業団も誇りに感じる。近年は老朽化も進んだが、常に安全安心を第一に、快適に利用できるよう努めてきた。これまで利用していただいた多くの選手や関係者、来場者に感謝」と思いを込める。
菊池場長は「いかに気持ち良く使ってもらえるか考え、グラウンド整備などに気を使ってきた。11月に開催したフェスタには870人近くが訪れ、野球をしていた人はもちろん、応援した家族にも閉場には感慨があったと思う。新球場も皆さまに親しまれ、愛される球場になってほしい」と語った。
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