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- 人々の熱気の中オープン きたぎんボールパーク 1万6千人が来場 晴れ晴れと2日間イベント
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2023-04-03
オープンを記念し、盛岡大附高と八戸学院光星高の試合(2日)などが行われたきたぎんボールパーク
県と盛岡市が協働で整備してきた同市永井のきたぎんボールパークが1日、オープンを迎えた。同日にオープン記念式典が行われたほか、2日間にわたり、記念試合や野球教室、各種体験コーナーなどのオープニングイベントを実施し、両日で計1万6114人が来場。岩手山や周囲の山々が映える晴天のもと、真新しい野球場は人々の熱気の中でその歴史を刻み始めた。
県と市の協働による球場整備は全国的にも珍しい。本県では初めての人工芝による、両翼100㍍、中堅122㍍のグラウンドを備えた野球場をはじめ、広大な屋内練習場、子どもたちが思い切り遊べるキッズスタジアムなど幅広い利用が見込まれる。工事は2021年6月から23年3月まで行われ、総事業費は約108億円。
記念式典では、達増知事と谷藤裕明盛岡市長、学童代表の福田琥太郎さん(永井ファイターズ)、南川結雅さん(野田フェニックス)がバッターボックス付近に県営野球場と盛岡市営野球場の土を散布。関係事業者ら来賓とともに、テープカットで本県の新たな野球の聖地誕生を祝った。
達増知事は、地域住民や関係各位に謝辞を述べ、3月に行われたWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で本県ゆかりの選手たちが優勝に貢献したことに言及。「いままで見たことがないような試合を重ね、WBCの歴史を塗り替えるような活躍をしてくれた。古里岩手の私たちも、いままでになかったことが可能になる、そんなきたぎんボールパークを目指していければ」とあいさつ。
谷藤市長は「岩手の野球のさらなる飛躍につながり、子どもたちに夢や憧れを与えてくれる希望あふれる場所に。ウオーキングコースなども備え、日常の健康づくりの拠点施設としても活用してもらえる」と語った。
■ 「いい球場できた」 始球式をした堀内恒夫さん
球場のこけら落としとなった記念試合を前に始球式をした堀内恒夫さん
新球場オープンを記念し、1日には花巻東高と早稲田実業高(東京都)の2試合、2日は盛岡大附高と八戸学院光星高(青森県)の1試合が行われた。試合はいずれも県高野連主催。1日の試合前には、同球場アドバイザーを務める元プロ野球選手・監督の堀内恒夫さん(75)が、始球式でストライクゾーンに力強い一球を投じた。
堀内さんは同球場に対し、「いい施設があるといい選手が育つ。いい選手が出ないとおかしいくらいの球場」と太鼓判を押す。
自身が育てられた野球のグラウンドづくりに携わりたいとの思いで、アドバイザーを無償で引き受けたと明かし、「そういう意味で、自分の夢をかなえたかな。ブルペンは、高校生や大学生、アマチュアが使いやすいマウンドにしようと(助言した)。いい球場ができたので、どんどん使ってほしい」と呼び掛けた。
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