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- 「音楽のまち」魅力アップへ 矢巾町がMVを制作 不来方高のバンド取り上げ 若さあふれる映像に
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2023-05-04
矢巾町初のミュージックビデオが流れているタブレット端末を持つ中田さん(右)と藤原係長
矢巾町が「音楽のまち」の新しい価値を見いだす事業の第一弾として、不来方高軽音楽部のバンドを取り上げたミュージックビデオ(MV)を制作し、YouTubeで公開している。町がMVを制作したのは、今回が初めて。今後も魅力アップへ、いろいろな音楽に取り組む町民に光を当てていく考えだ。
同町が「音楽のまち」宣言をしたのは2016年11月。不来方高や矢巾北中の音楽部は全国的な大会でも優秀な成績を収めており、そんな合唱や吹奏楽のほか、地域での民謡などの活動を積極的に紹介している。
MVの企画、制作の中心となったのは町地域おこし協力隊の中田雅博さん(34)。22年4月に着任する前は、民間企業で映像制作などの仕事をしていた。
中田さんは町内を見て回っている中、矢幅駅そばの町活動交流センター「やはぱーく」で開かれていたイベントで、同高軽音楽部の演奏を見て、自身の経験を生かして、MVを作ってみようと思い立った。
その後、「こういう企画をやりたい」と同高に持ちかけ、2年生のバンドを3組紹介された。そのうち、オリジナル曲を持っていること、自分たちがこういう風に撮ってほしいとの希望を示したことなどを理由に、6人組のガールズバンド「タソガレ星煌群(しょうこうぐん)」に白羽の矢を立てた。
最も苦労したのは、生徒たちは「学校行事や学業が優先」(中田さん)であるため、スケジュールをすり合わせること。結局、撮影したのは今年3月末。1日かけて撮影し、編集は3日間だった。出来上がったビデオは4分28秒。軽快なリズムで、若々しさがあふれる音と映像が流れる。
中田さんは「これまで町からのお知らせとかの仕事が多かったので、久しぶりに作品らしい作品を作ることができた」と喜ぶ。
YouTubeでの公開は4月21日に始まり、再生回数は5月1日午後3時現在で673回。「直近で、町が流した映像の中では、最も初速が速い」と町企画財政課情報係の藤原一仁係長。
中田さんによると、ゴールデンウイーク明けに、町内を拠点に音楽活動をしている若者を対象としたMV第二弾に着手する考えもあるという。「これで終わらずに、どんどん続けていきたい」と意気込んでいる。
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