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- ビッグブルズB3完全優勝 プレーオフ決勝 第3戦制し歓喜 攻守で静岡圧倒、終始リード保つ
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2023-05-10
優勝トロフィーを高く掲げ喜びを爆発させる岩手ビッグブルズの選手、スタッフ
ビッグブルズ、完全優勝―。男子バスケBリーグ3部(B3)の2022―23シーズンプレーオフファイナルズ(決勝)第3戦、岩手ビッグブルズ(レギュラーシーズン1位)対ベルテックス静岡(同3位)は8日、盛岡市本宮の盛岡タカヤアリーナであった。勝利チームが今シーズンのB3王者となる大一番で、岩手は序盤から一度も静岡に先行を許すことなく、75―63で勝利。レギュラーシーズンに続き、プレーオフも制して、シーズンを締めくくった。
6日の初戦は静岡、7日の第2戦は岩手がそれぞれ勝利し、1勝1敗で迎えた今シーズン最終戦。岩手は立ち上がりから攻守にわたり静岡を圧倒する。攻めてはPG石川晴道、PG横川俊樹らの3点シュートが高確率で決まり、ゴール下はSFクリスチャン・ドゥーリトルやPFジェラルド・ビバリーら外国籍選手が制圧。守備では静岡の3点シュート攻勢に苦しみながらも、要所を締め主導権を与えない。
6本の3点シュートを沈め、勝利を引き寄せた石川(2番)
岩手の12点リードで迎えた第3クオーター(Q)、後のない静岡が猛攻に出る。勢いに押される岩手だったが、PFムッサ・ダマがゴール下から着実に加点し、踏みとどまる。4Qは岩手が再度ペースをつかみ圧倒。静岡はファウルゲームに望みを託すも、岩手が獲得したフリースローを冷静に沈め、試合を決めた。
鈴木裕紀ヘッドコーチは「静岡はタフで、とても強い、素晴らしいチームだった。このファイナルズという場で選手たちが頑張ってくれたおかげで、優勝できた。彼らを誇りに思う。ブースターの声もチームの力となり、本当に心強かった」と激闘を振り返った。
プレーオフ全体のMVPに選ばれた主将の横川は「ハングリーに戦い続けたチームを誇りに思う。もうこのメンバーでの試合が最後になるのがさみしく、幸せな時間だったと感じている。ホームコート・アドバンテージを作ってくれた皆さんに感謝したい」と喜びを語った。
試合終了の瞬間、仲間の元に歩み寄る横川(30番)
1試合で6本の3点シュートを決めて、試合の流れを決定づけた石川は「素直にうれしい。厳しい練習を乗り越えてきてよかった。(3点シュートは)入らない中でも信じて打ち続けろと言ってくれたコーチ、仲間のおかげで入った。これからも成長して恩返しがしたい」と話した。
この日は平日夜開催にもかかわらず、2112人の観客が来場。試合中は地鳴りのような声援でチームを後押しした。
創設時からチームを応援する盛岡市の菊池敏治さん(66)は「ドキドキハラハラのシーズンだった。チームには今後も強くあり続けてほしい。そうすれば、ブースター(観客)も増え、もっと岩手をスポーツで盛り上げてくれると信じている」と目を潤ませた。
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