2023年
6月9日(金)

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「地元で就職したい」思い訴える 一日ハローワーク所長 盛岡市立高生が事業者に

2023-05-16

鎌田副会頭に雇用確保の要請を行った阿部さんと藤原さん(左から)

 来春卒業を予定する高校生の求人申込書の受け付けが6月1日から開始される。盛岡公共職業安定所(長内勝徳所長)は15日、盛岡市立高の生徒2人を一日ハローワーク所長として委嘱した。一日所長が「地元で就職したい」思いを訴え、事業者に雇用確保と早期求人票の提出を呼び掛けた。

 高校生を代表し一日所長を務めたのは、同高商業科3年の藤原光希さん(18)と阿部光里さん(17)。同所で行われた辞令交付式で、長内所長から委嘱状とたすきを受け取った。2人は職員に対し、「新卒者の受け入れについて検討いただけるよう、事業者にお伝えください」と訓示を述べた。

 谷藤裕明市長、佐々木隆県盛岡広域振興局長とともに盛岡商工会議所を訪れ、鎌田英樹副会頭に雇用確保の要請書を提出した。

 阿部さんは「盛岡地域の高校生は、多くが盛岡地域への就職を希望しています。岩手の未来を担う高校生が地元で活躍できるよう早期の求人提出をお願いします」と要望。藤原さんは「生まれ育ったこの町が大好きです。地域の企業のため、地域の人々のために貢献したい、これが私たちの願いです。一人でも多くの高校生が就職できるよう、お力添えください」と訴えた。2人はともに商業科の学びを生かし、事務職への就職を希望している。

 鎌田副会頭は「地域を支えていただく大切な皆さん。事業者として周知徹底を図り、ともに働きたい」と応じた。

 ハローワーク盛岡によると、昨年度(3月末時点)の管内企業の高卒者求人数は、対前年度比2・7%減の1666人で、うち求職者は684人。求人倍率は2・44倍で、生徒優位の売り手市場が続いている。

 就職希望地をみると、就職希望者数656人(15日現在)のうち、県内希望者は545人(83・1%)で、強い地元志向が続いている。

 来月1日に求人申込書の受け付けが開始され、7月1日から企業による学校への求人申し込みと学校訪問が始まる。



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