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スペース確保など課題 多機能求める市民の声も 盛岡市立図書館 大規模改修に協議会議論

2019-11-20

盛岡市立図書館の大規模改修について協議した市図書館協議会

 盛岡市図書館協議会(高橋美知子会長)は19日、盛岡市高松の市立図書館で開かれた。老朽化や狭あい化が課題となっている同館の大規模改修について、市民や図書館周辺の高校生に実施した図書館サービスに関するアンケート調査の結果を報告。同館の大規模改修に向けた機能やサービスの充実について協議した。

 同館の大規模改修では、市は10月に基本設計の策定に向け設計事業者と契約済み。来年1月中旬に基本設計の策定、20年度に実施設計、21年度に着工し、22年度当初からの供用開始を見込む。

 大規模改修の基本設計の策定にあたって、市は取り入れてほしい項目を優先度を付けて設計事業者へ要望している。市によると、必ず盛り込んでほしい項目では、耐震補強工事、エレベーターの設置を含むバリアフリー化、水道・電気・ガスなどのライフラインの更新、全階に洋式トイレの設置を挙げた。

 原則的に実施してほしい項目は、耐久性に優れた材料などへの取り替え、劣化に強い塗装、防水素材を使用した形での改修、断熱効果の高い二重サッシ、可能な限り取り入れてほしい項目は、高松の池の眺望を重視した開放感のある閲覧室、飲食可能な談話室などのオープンスペース、授乳室やおむつ替えスペースなどの子育て支援機能など。

 市民や同館周辺の高校生へのアンケートでは、魅力的な施設になるため求められる設備として「ソファなどに座ってゆったり静かに本を読めるようにする」「自由に会話や飲食をできる交流スペースを作る」「低い書架や広い通路の書架スペースにし、人が移動しやすく、本が取りやすいようにする」などの意見が多かった。サービス面では「本の場所を分かりやすくする」「1回に借りられる本の冊数を増やす」「講演会や展示会など大人向けのイベントの増加」など。

 さまざまな機能を求める意見がある一方、建て替えや改築ではなく、現施設の大規模改修の方針から面積的な制約がある。委員からは、これまでの協議会でも出された意見として、1階のピロティ部分の有効活用についての要望が改めて出された。市立図書館の馬場雄一館長は「1階ピロティ部分は、事業者や市役所の建築部門の担当部と話し合ったが、耐震を確保するための基礎的な工事が必要になる。まだ結論を出す段階ではないが、柱を増やしたり地面の土台の補強も必要で、非常に構造的に難しい」とした。

 委員からは「アンケートで求められるかなりのサービスは広さで解決できる。どうやって活用スペースを広げようとしているかの視点を設計が固まる前に説明してほしい」などの意見も出された。

 市は、オール電化へ変更した場合に不要となる1階のボイラー室、4階の塔屋部分を閉架書庫として活用することでできたスペースなどを、オープンスペースや授乳室などを整備するスペースとして活用できないか検討していく。一方、蔵書に比べて面積が狭い状態という根本的な課題の解決策も避けては通れない。



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