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厚労省老健局長優良賞を受賞 盛岡市の取り組み 健康寿命をのばそう!アワード 地域ケア会議と施策の深化で

2024-02-02

厚生労働省の間隆一郎老健局長から表彰状を受ける盛岡市の廣田喜之保健福祉部長(左から)=2023年11月27日(盛岡市提供)

 盛岡市が関係機関と連携して取り組む介護予防などの取り組みが、今年度の第12回「健康寿命をのばそう!アワード」で厚生労働省老健局長優良賞を受けた。受賞テーマは「地域ケア会議のオンライン化を起点とした介護予防・認知症施策の深化」。コロナ禍でも工夫して多職種連携を維持して施策に反映させた事例を踏まえ、当事者の生きがいを重視した、さらなる取り組みの充実を期している。

 2012年創設の同アワードは、厚生労働省が全国の企業や団体、自治体(保険者を含む)の優れた取り組み事例を表彰するもの。生活習慣病予防の推進や個人の主体的な介護予防などにつながる活動の奨励・普及を図り、各世代の健やかな暮らしを支える社会環境の構築を目指す。

 盛岡市は県の推薦で応募し、初の受賞。今回の「介護予防・高齢者生活支援分野」自治体部門の受賞は、同分野が設けられた14年度以降、東北初という。

 市では各地域包括支援センターを中心に、医療や福祉の専門職による地域ケア会議を月1回ほど開催している。コロナ禍で参集形式が困難になると、22年度は市保健福祉部長寿社会課が主体となりZOOMによるオンライン形式で継続。ケアマネジャーや歯科医師、リハビリ専門職、管理栄養士ら幅広い参加者が、それぞれの立場から意見を交わしてきた。

 22年度はオンライン形式で12回開催し、参加者は延べ1470人。新型コロナウイルスの5類移行などで23年度は徐々に地域ごとの参集形式に戻しながら、多職種のネットワークづくりを重視して取り組んでいる。

 会議での意見を踏まえて実施した施策には、高齢者自身がこれまでの趣味や関心ごとに基づいて目標を決め、運動などに取り組む「リエイブルメントプログラム」がある。まず体力測定や面談を行い身近な目標を設定し、定期的な面談をしながら進める3カ月のプログラムとしてモデル的に実施。24年度も、対象を広げて実施を見込む。


オレンジガーデニング・プロジェクトで盛岡市役所本庁舎前に花苗を植える様子(盛岡市提供)

 認知症当事者の社会参加を促す「オレンジガーデニング・プロジェクト」も実施。認知症支援のイメージカラーであるオレンジの花を育ててもらう取り組みで、4月の種植えから育てたマリーゴールドを、9月にグループホームや同市役所本庁舎前などに設置した。参加者に役割意識を生み、他者と関わるきっかけになったとの声も聞かれたという。

 地域包括支援センター職員など高齢者支援に携わる専門職向けの「生活支援サービスガイドブック」も作成。同市内で受けられる生活支援、外出・移動支援、社会参加など各種サービスを見える化し、必要とする人とのマッチングにつなげている。市ホームページでも閲覧できる。

 市社会福祉部長寿社会課の佐藤亮課長(59)は、今後の介護・認知症予防の取り組みについて「支援側からの一方的なものではなく、本人の生きがい、やる気が一番大事。ボランティア活動や就労的な活動のニーズも高く、そうした社会参加に重きを置いていきたい」と指摘。「従来の『通いの場』に対し、これからは『活躍の場』の役割を作ることが一つのキーワードで、ICT技術の活用も必要。高齢者自らが目標を持って自身の生活の質を上げていく、そういった取り組みが大切と思う」と展望した。



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