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自作ロボで全国切符 龍泉洞地底湖の藻類調査 マリンチャレンジ道・東北大会優秀賞 盛岡市立高自然科学部

2019-08-01

龍泉洞美化への研究を継続する盛岡市立高自然科学部の谷村さん、柏田君、川原君、松宮君(左から)

 盛岡市立高の自然科学部が7月26日、福島県郡山市で開かれた「マリンチャレンジプログラム2019」(日本財団、リバネス、日本先端科学技術教育人材研究開発機構主催)の北海道・東北大会に出場。「岩泉町龍泉洞地底湖内に繁殖した藻類調査」をテーマに研究成果を発表し優秀賞を受賞、来年3月に東京都で開かれる全国大会の代表に選ばれた。

  マリンチャレンジプログラムは2017年から始まり今年で3回目。海や水産分野、水環境に関わる研究に挑戦する中高生を対象に、研究費の助成や研究者による研究サポートを行う。助成費の申請や面談、課題の提出などを経て全国40組が選ばれ、その上で各地区大会を実施。北海道・東北大会では6組が発表と質疑応答を行い、優秀賞には2組が選ばれた。

  盛岡市立高自然科学部は、昨年出場した「TEPIAロボットグランプリ2018全国大会」(全国3位入賞)が縁で紹介され、同プログラムに初参加。部長の川原優真君(2年)、松宮司君(同)、谷村愛理さん(1年)、柏田空君(同)、長澤拓生君(同)、現在は部を引退している3年の髙橋洸大君、吉田佑望君、千葉衣織さんの計8人で研究を進めてきた。

  岩泉町の鍾乳洞・龍泉洞の地底湖は暗いため、本来藻類は繁殖しないが、水中照明により藻類が繁殖しているという。そこで藻類を調査することで龍泉洞の美化に貢献しようとテーマを設定。自作ROV(遠隔操作する水中ロボット)などで採取した試料の観察、水質調査を通し、龍泉洞の環境と藻類の繁殖について考察した。

  研究では、限られた予算で行うことをはじめ、天然記念物である龍泉洞の環境への配慮、ROVの浮力調整に特に気を使ったという。5月半ばころに新部長となった川原君は「部の新体制作りを兼ねて取り組み、夜遅くまでやったり、家に持ち帰ってやったりもした。(優秀賞を受け)頑張ってきた苦労が報われた」と安堵(あんど)の表情。

  今後は、全国大会までさらに研究を深めていく。川原君は「ロボットは、地底湖の壁面に付いているものを採取できることを目指す。研究は龍泉洞の美化方法の提案が目的なので、そこに向かっていければ」と展望する。

  研究を通し、多くの発見と刺激を得た部員たち。柏田君は「今まで龍泉洞は生物のいないような観光洞と思っていたが、調査を進めていくとちゃんと生物がいることが分かった」と振り返る。谷村さんは「入部前は龍泉洞をあまり知らなかったが、実際行って、いろいろな生き物や水のことも少しずつ知れた。これからも頑張りたい」と思いを新たに。

  松宮君は「地底湖から取ってきた水にはいろいろな藻類、植物の細胞の破片が見つかった。まだ見たことのない藻類もあるのでは。動物系のものも見つけていけたら」と意欲を燃やす。川原君は「もともと龍泉洞が好き。龍泉洞への愛を深めて頑張りたい」と意気込みを語った。



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