2019年
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SNS映えで来館増を 南部鉄器の岩鋳 販売ギャラリー(盛岡市南仙北)を新装

2019-12-01

商品を次々と手に取り、購入していく中国人観光客

 盛岡市南仙北の南部鉄器製造販売、岩鋳(岩清水弥生社長)は11月から、自社の販売専用ギャラリースペースを30年ぶりにリニューアルした。総工費4千万円で〝写真映え〟するモダンでシックなフロアに全面改装。カラフルな急須、フランス人デザインの限定品など、約500点を置き、中国や台湾などの外国人観光客を呼び込む。SNSでの発信効果や改装の継続からリピーターを増やし、3年後の年間来館数10万人を目指す。

 リニューアルは、全国の工芸品が一堂に会する「伝統的工芸品月間国民会議全国大会」(11月3~5日)の盛岡市開催を機に実施。柱を取り払った開放的な売り場(約350平方㍍)は、白と黒色を基調にして落ち着いた空間にした。木材で作られた商品棚は手に取りやすいようを低めにし、写真映えを意識して、商品のそばには在庫品を置かず、陳列をすっきりさせた。

 商品は、フランスのデザイン事務所「les Sismo」とコラボして2019グッドデザイン賞を獲得した店限定販売のティーポット(税込み1万8700円)や、ヨーロッパや米国で人気のカラフルな急須(7480円~)、釜敷き、鍋、風鈴など多数そろえる。

 商品そばには岩鋳のインスタグラム用ハッシュタグ「♯iwachu japan」を紹介する札を置き、SNSでの発信を促している。40~50年前の伝統工芸士が手掛けた作品は非売品として展示している。


改装から洗練した空間に仕上げた販売ギャラリー

 同館の年間来場者は、20年前の30万人をピークに震災などの影響で減少し、現在は10分の1ほど。今回のリニューアルから細かい改装を続けて、いつ訪れても新鮮な場にし、リピーターを増やす。直近では1902(明治35)年に創業した同社の紹介パネルの設置や、カフェスペースの開設を検討している。

 岩清水晃会長(76)は「昔の南部鉄器とはだいぶイメージが変わり、価格もそれほど高くない。ぜひ地元の人にも来てほしい。進化した南部鉄器を実用品や、県外への贈り物として活用してくれたら」とアピールしていた。

 販売ギャラリーがある「岩鋳鐵器館(いわちゅうてっきかん)」は、1990年4月に観光客向け施設としてオープン。盛岡の祭りや文化を紹介する展示館、見学用工房と売店がある館を併設し、盛岡の代表的な観光スポットとなっている。



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