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大雪の中、女性ら祈り 八幡平市 平笠裸参り 地域挙げ、伝統の荒行

2020-01-09

歴史と伝統をつなぐ平笠裸参り。小学1年から59歳までの35人が練り歩いた

 八幡平市指定無形民俗文化財の平笠裸参り(主催・同保存会=伊藤信也会長)は8日、同市平笠地内を中心に行われた。同市平笠の宮田神社から同市大更の八坂神社まで約8㌔を、装束をまとった祈願者の男女35人(うち平笠小児童14人)が練り歩いた。絶えず雪が降り続く中、一年の安寧や地域住民の無病息災、家内安全、交通安全、五穀豊穣(ほうじょう)などへの祈りを捧げた。

 平笠裸参りは、全国でも珍しい女性の荒行として知られている。江戸時代中期の1700年代に岩手山噴火の鎮静化を祈願するため男性のみで行われたのが始まりと伝わる。その後、戦争に出征した夫や息子の武運長久を祈願して、留守を守る女性によって行われた。この流れから現在も女性が主体的に参加しており、今年も18人の女性が祈願者として練り歩いた。

 身支度を整えた祈願者たちは伊藤会長宅で神事を行い、宮田神社で出発式に臨んだ。午前9時前、神職を先頭に、ほら貝の合図で出発した。祈願者たちはそれぞれ「奉納 南無東方薬師瑠璃光如来」と書かれたのぼり旗や燭台、お供え、験竿、鈴などを持ち、口紙をかんで地域を回った。


雪の降りしきる中、住民らの無病息災などを祈って拝礼した


 同日の同市の最低気温は3月下旬並みの氷点下2・5度だったが、降り続く雪が祈願者には厳しい試練となった。平笠小1年の伊藤穂香さん(7)と母の泰子さん(44)は初めての参加。穂香さんは「すごく寒かったし、(口)紙が破れそうになった。今年は縄跳びを頑張って、楽しい一年にしたい」と話す。泰子さんは「こんなに天気が悪いと思わず、出発前はどきどきした。家族の健康と、娘が学校生活を頑張れるように祈願した」と振り返った。

 伊藤会長(66)は「(裸参りの日は)いろいろな日にぶつかるが、最近は穏やかだったのに急に大雪になってみんな緊張したと思う。災害のない一年になれば」と期待を込めた。



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