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農福商連携で開発 高級ドライフルーツ ローカルイノベーター(八幡平平笠)発売

2020-01-16

日本の高級感を表した海外向け商品を持つ工藤社長(左)、小軽米社長=八幡平市平笠で撮影

 八幡平市平笠のマーケティング・宣伝業 Local Innovator (ローカルイノベーター、工藤豊社長、資本金20万円)が2019年12月、盛岡市のリンゴ農家と二戸市の障害者福祉施設と連携し、無添加の高級ドライフルーツ「TWOP(トゥープ)」(1パック48㌘、税込み880円)を発売した。国内外向けに2種類のデザインを用意し、20年は販売5千個を目指す。生産・加工・販売を一貫するこの農福商連携を継続し、生産者の販路拡大、福祉商品のイメージアップ、障害者の就労意欲の向上を図る。

 ドライフルーツは、盛岡市門のかどしげ農園で生産したさんふじをメーンに、フルーツを丸3日乾燥させたもの。高温でじっくりと乾かし、さくさくした食感と濃厚な味わいに仕上げた。砂糖や添加物は一切使わないオーガニック商品で、健康志向の20~50代の女性を販売ターゲットに、1㌢角のブロック状で食べやすくかわいらしい見た目にした。


高温でじっくり乾燥させた無添加のドライフルーツ


 ドライフルーツを開発したのは、二戸市の就労継続支援B型事業所ポトラガーデン(小軽米健太社長)。「国内外で通用する品」を目指し利用者の労働意欲を喚起するために作った製品で、商品名の「TWOP」はTWOが「二」で、「戸」の形に似ているPをつなげた。一般向けに販売するため工藤社長が販売戦略を練り、パッケージやチラシのデザインなどを手掛けた。

 パッケージは海外、国内向けに2種類を用意。海外向けは「高級乾燥果実」とストレートな文言を前面に出し、黒色のシックなデザインで日本製を強調した。茶筒型(48㌘1380円)と、贈答用のボックス型(96㌘2760円)もあり、それぞれの場面に合わせた購入を促す。国内向けはカフェや雑貨店での陳列を想定し、どの店にも合うよう白色を基調にポップなデザインにした。


ドライフルーツを丁寧に作るポトラガーデンの利用者


 「海外の人はオーガニックに意識が高く、日本製に厚い信頼を寄せている。日本のリンゴも人気だ」と、海外留学の経験がある工藤社長(33)は海外販売に強気の姿勢。

 まずインバウンド(訪日外国人旅行者)のSNS発信効果を狙い、安比高原スキー場や平泉町の土産店に勧める。3月末までに20店舗と契約する目標で、オーガニック商品の専用サイトでも販売を始める。国内向けはまず市内のカフェや雑貨店に広げ、リンゴが入手しにくい関西や九州にも売り込む。

 ドライフルーツの年間生産量は現状300㌔ほど。売れ行き次第で900㌔まで伸ばす。今年の販売目標は5千個で、数年後には1万個にする計画。

 ポトラガーデンは2012年に設立し、現在は約25人の利用者がいる。

 小軽米社長(38)は「請負業務とオリジナル品作りでは、利用者のやる気が全く変わる。高い集中力から生み出される良質な品を知ってもらい、福祉商品のイメージを変えたい」と望む。厚労省によると、B型事業所の平均工賃は月額1万6118円(18年度)。同施設は「現状の平均額の2倍にしたい」と意気込んでいる。

 工藤社長は「今後もアイデアを持ち寄って新しい連携商品を生み出していく。連携者それぞれの収益が潤う商品作りから、地域の豊かさにつなげたい」と話していた。

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 【継続型就労支援作業所】一般の企業や団体への就職が困難な障害者に提供される仕事の場。A型事業所とB型事業所に分かれ、A型の利用者は契約社員として雇用され最低賃金を保証される。B型は雇用関係を結ばないが、給与に代わる作業費用(工賃)=月額最低3千円が支払われる。



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