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男女が輝ける職場作りを 女性活躍、生活との調和で 北日本銀行プロジェクトチーム 働き方改革アワード 盛岡市長賞受賞

2020-01-24

受賞トロフィーを手に、活動に意欲を見せる平澤さん、畠山さん(右)

 北日本銀行(盛岡市中央通)の女性活躍や働き方改革などに取り組む「きらっ at  Workプロジェクトチーム」が、大きな成果を上げている。▽仕事と子育ての両立▽キャリア形成支援▽働きやすい環境整備│などの制度を若手女性行員らでいくつも立案し実施。結婚・出産での退職者を減らし、女性管理職や男性の育休取得を大幅に増やした。昨年11月には、いわて働き方改革AWARD2019(県主催)で「もりおかワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)推進盛岡市長賞」を受賞。今後も行員全員がきらっと輝いて働ける職場環境作りを進める。(小山歩)

■産休・育休取りやすく、eラーニングで復職支援も

 同チームは、女性活躍推進を目的に2014年から「ポジティブアクション推進プロジェクト」の名称で、20~30代の女性行員6人で活動を開始。

 結婚・出産した職員で、それを機に退職する行員が毎年25%ほどいる状況を最初の課題とし、産休・育休が取りやすくなるよう制度の取得方法などをまとめた「パパ・ママサポートガイド」を、15年に全行員に配布した。管理職が率先して制度利用を勧めた結果、結婚出産での退職率が18年度は10%に減少した。

 続いて産休育休を利用した女性へのアンケートで75%が「復帰後のブランクが心配」と答えていたことから、家のネット環境で学習・交流できる「eラーニング」を導入。

 休暇取得中に▽ファイナンシャルプランナーや税務の勉強▽銀行と提携している保育園の空き情報の取得▽産休育休者同士の交流―などをできるようにしたり、仕事のスキル向上を促したり、同僚との関係性が途切れないようサポートした。

 さらに、男性の育休取得率が0%なのを課題に挙げ、妻が出産した男性行員に人事部が電話やメールで育休を案内。男性行員の所属長にも取得を促すよう依頼し、18年度の取得率は70%まで増えた。

 ただ、男性の育休取得日数は数日単位。子育てに対する積極的な姿勢は確認できたものの、実質的な育児参加とは言い難い状況のため、「昇進に影響が出る」「同僚に迷惑がかかる」などの不安を払しょくする支援体制を今後考え、長期間の100%取得を目指す。

■男女問わずキャリア形成支援

 業務の上でも男女差に縛られない改革も進めている。男女問わず長期的なキャリア形成ができるよう、これまで根付いていた「女性は窓口、男性は融資と渉外」という業務区分をなくし、入社後3年間で窓口・融資・渉外の銀行業務すべてを経験する「ジョブローテーション制度」を導入した。15年からは女性行員向けに融資業務の基礎研修を実施し、女子行員の業務選択を広げている。

 女性の支店長登用を進めながら、16年には「女性行員の復職(リ・キャリア)制度」も導入。結婚や出産で退職した女性行員を、即戦力の社員として再雇用している。結果、16年には5%程度だった女性管理職の比率が、19年10月には10%まで上昇。21年には15%まで高める目標だ。

 さらに、若手社員の定着率を高めるため、希望職務に挑戦できる「キャリアチャレンジ制度」を導入し、入行3年後の定着率を70%から80%に高めることに成功した。

■誰もが働きやすい職場目指して

 チームメンバーで人事部の畠山いずみさん(30)は「個々の業務の見える化や平準化から、誰かが急に抜けても業務が回るようにし、休みを自由に取りやすい環境を整える。私生活が充実すれば人間力が高まり、仕事の能率も上がる」と改革に意欲を見せる。性別やライフスタイルに関わらず、誰もが充実して働ける職場環境をさらに整備するため、チームに男性行員も入れ、月1回ミーティングを開いている。

 同じくメンバーで人事部の平澤絹子さん(34)は「この5年間で女性が窓口という固定観念が薄れ、産休育休の取得者がかなり増えたのが大きな成果。子育てする女性が仕事と家庭を両立できるようになれば、規定の労働時間で職務をこなせるという証明になり、他の行員の手本にもなる」と、チームの活動に手応えを感じている。「子育て支援にフォーカスされがちだが、制度取得者の仕事をフォローする側の支援も必要。そうした支援の輪を広げ、誰もが働きやすい環境を醸成していきたい」と展望した。

【いわて働き方改革アワード】

 2016年に開始。働きやすい職場環境を目指して具体的、先進的に取り組む企業を表彰するもの。今年の最優秀賞はベアレン醸造所(同市北山)で、個人プロジェクト賞には6社が選ばれた。盛岡市長賞は、従業員100人以上の部門で同行、100人以下の部門で有限会社クール・コーポレーション(同市上田)が受賞した。



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