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匠と食のコラボ 滝沢市 販路拡大へ意見交換会

2020-01-29

作家が創作した器で料理や酒を味わいつつ、意見を交わした

 滝沢市は、市内で活動する工芸職人と料理人との意見交換をもとに、作品制作や料理提供の幅を広げる取り組みを進めている。市内で漆や磁器などの制作を行う職人、全日本司厨士協会北部地方岩手県本部の会員、デザインの見地から助言を行うデザイナーが参加。昨年3月の第1回意見交換会に続き、23日に盛岡市中ノ橋通1丁目のイタリア料理店filo(フィーロ)で第2回を開催した。今後、作家の試作につなげながら回を重ね、工芸作品の販路拡大や市の魅力発信にもつなげていく考えだ。

 23日の第2回意見交換会には、漆器を制作する東北巧芸舎(滝沢市柳沢)の佐藤勲さんや磁器を制作する陶來(とうらい、同市木賊川)の大沢和義さん、全日本司厨士協会北部地方岩手県本部の狩野美紀雄会長(ホテルメトロポリタン盛岡西洋料理料理長)ら10人ほどが出席。filoでは、普段から佐藤さんや大沢さんの作品をはじめ地元作家による食器で飲食を提供している。参加者たちは実際に作家作品で料理を楽しみながら、作る側と使う側としての考えや工夫を語り合った。

 さまざまな形状の酒器で、同じ日本酒を試飲する時間も。参加者たちは、飲み口の広がったものや、すぼまったものなど違う特徴を持った酒器で滝沢市の日本酒「鞍掛山」を試飲し、味わいの違いを確かめた。

 大沢さんは酒器の形によって、飲んだ際に一口目が当たる場所が違うことで味わいが変化することを紹介。佐藤さんも同店で使われる自作の箸のこだわりなどを紹介した。

 佐藤さん(76)は「同じ酒でも器によって味わいが違ってくる。(芸術家で料理家の)北大路魯山人も『器は料理の着物』と言っていて、料理をする人は器にもこだわっている。滝沢には陶器、漆、鉄器の器を作っている人がいる。地場のものを地場の器で味わってもらいたい」と願う。

 狩野会長(57)は「器は本当に料理の一部。以前は洋食器というといかにもなセットがあったが、だんだん変わってきている。南部鉄器や二戸の漆を使った器など地場のものを使えばお客さんの反応もいい。器の生産者と顔を見ながら話をするのは、とてもいい機会になっている」と話した。

 意見交換会は佐藤さんが同市経済産業部観光物産課の職員と話す中で生まれた取り組み。市産食材の普及を目指す観光物産課に対し、佐藤さんは地場の器にも関心を持ってもらいたいと提案した。観光物産課が付き合いのあった料理人と職人らをつなぎ、ざっくばらんに語り合える場を設けた。

 同課の佐々木馨課長(57)は「市内には東北巧芸舎や陶來といった工芸作家がいて、いい食材やお酒もある。この取り組みを通して自然豊かな滝沢市を知ってもらい、訪れてもらうことにもつながれば」と期待する。



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