2020年
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ホストタウンの絆を表現 盛岡二高美術部 東京オリパラ マリ共和国を壁画で

2020-02-20

壁画「いままでのマリ~これからのマリ~」を完成させた盛岡二高美術部

 盛岡市が東京2020五輪・パラリンピックのマリ共和国のホストタウンに認定されたことから、盛岡二高の美術部(部員20人、臼井菜乃花部長)はこのほど同国を表現する壁画(3・6×1・5㍍)を制作した。作品は文部科学省・外務省後援事業「アートマイル国際交流壁画共同制作プロジェクト」に参加、7月18~19日に東京2020NIPPONフェスティバル(東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会主催)で展示される。20日には部員代表らが同市役所を訪問し、完成を報告する。

 今回のホストタウン認定につながった盛岡市と同国の縁は、盛岡二高の8回生である村上一枝さん(NGOカラ西アフリカ農村自立協力会代表)が30年以上にわたり同国の保健環境改善、教育、女性の社会参画など広い分野で支援活動をしてきたことによるもの。そのため同校美術部が壁画制作に取り組むことになり、1、2年の部員16人全員で昨年11月から制作を開始。1月末に完成させた。

 作品の題は「いままでのマリ~これからのマリ~」。世界遺産のトンブクトゥ、同国原産のアザワク犬、先住民族ドゴン族や特産の綿花、米などを描いて「いままでのマリ」を表す。「これからのマリ」の部分では、音楽やダンスが好きな国民性、女性の社会参画が進む様子をイメージし、生き生きと踊る女性たちを描いた。太陽と青色でまぶしい空、黄色で黄金の国、緑は砂漠地帯の多い同国に植物が増えるよう願いを込め、鮮やかなグラデーションで表現した。

 制作に当たり、部員たちは同国について調べ、大使館からの資料なども参考に図案を作成。色数の少ない専用の絵の具を混ぜて色を作り、協力して仕上げていったという。

 下描きや色作りに尽力した佐藤杏奈さん(2年)は「1、2年それぞれの意見を取り入れて意味を持たせる絵にするのは難しかった。リーダーシップを取れるか不安だったが、やってみたら明るく楽しんで制作できた。一生の思い出に残ると思う」と振り返る。彩色の中心となった藤平優那さん(同)は「美術部は単独作業が多いので、一緒にできるのは楽しい。マリは音楽が盛んというのが印象的で、民族にまつわる神話も見ていて楽しかった。こういう機会がないと詳しく調べることもないので、取り組めて良かった」と話す。

 作業全般をまとめた副部長の吉田遥さん(同)は「普段なかなかない共同作業、いろいろな人の意見を吸収して絵に表せて良かった」と振り返る。制作を通し、先輩である村上さんの活動や同国のさまざまな面に理解を深めた。「良い伝統や国の抱える問題など、普段知る機会のないものを知ることができた。二高出身の方がマリで力を注いでいるので、今後も何かの形でつながっていけたら」と期待を込めた。

 同部顧問の佐藤こずえ教諭(47)は「絵だけでの表現で、いろいろ制約がある中で頑張ってくれた。国の象徴的なものを描くだけでなく、未来のマリも考えられたのは高校生らしい視点だった」とねぎらった。



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