2020年
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休校開始で受け入れ先は 盛岡市内の学童保育クラブ 保護者は感謝と不安 新型コロナ

2020-03-05

指導員に見守られながら大勢のこどもたちが昼食をとる上田学童保育クラブ(4日)

 新型コロナウイルスの感染拡大防止へ盛岡市内の公立小中学校でも4日から臨時休業(休校)が始まった。共働き家庭などの子どもを朝から預かるため、児童センターや放課後児童クラブ(学童保育)は急きょ、職員の出勤態勢をやりくりし、対応に追われている。もともと手狭な施設が多く、いかに子どもたちの健康を守るか。迎え入れる指導員も、預ける親も頭を悩ませている。

 利用者の父母会で運営する盛岡市高松の上田学童保育クラブは長期休暇期間と同じ午前8時から開所。1~6年生約30人が朝から集まり、遊びや宿題をして過ごしていた。

 休校措置に合わせ、職員の出勤シフトを再調整。放課後児童支援員の資格を持つ職員を含め2人を配置する必要があり、パート職員を合わせ9人で何とかやりくり。新規利用の問い合わせもあるが、受け入れ可能な定員に達しているため断らざるを得ないという。

 例年、春休みは茶道体験やイチゴ狩りなど、長時間、学童クラブで過ごす子どもに合わせた行事を計画しているが、収束が見通せず、準備も進められない。消毒用アルコールなど衛生用品不足もあり、学校備品の提供を市に要望中だ。

 主任指導員の千葉恵子さん(51)は「マスクを付けさせたいが、子ども用のマスクは在庫がない。子どもたちにマスクを1日中付けさせるのも現実には難しい」と表情を曇らせる。手洗いなどを徹底し、密閉空間に居続けずに済むよう屋外での活動も取り入れるという。

 国は感染防止のため、子どもたちの席を1㍍以上離すよう勧めているが、既存の限られたスペースでは困難。「休校は仕方ないが、受け入れる準備も不足していて態勢が整わず大変。親が安心して働ける環境を手助けするのが学童なので、どうにか支えていきたい。子どもたちの安心、安全が第一。保護者の『学童があってくれて助かった』という声が励み」と話した。

■人手不足に教職員を

 盛岡市は、職員の不足に小学校の教職員を派遣する方向で市教委と調整している。市子ども未来部によると、3日時点で3カ所から派遣の希望が出ており、対応を急ぐ。

 このうち同市西松園の宇宙学童クラブでは、指導員の休暇などを想定し、市に派遣要請した。4日の利用児童数は36人。保護者の配慮もあり、学校のある平日とほぼ同様の状況だという。女性職員(40歳代)は「感染予防が第一だが、気持ちの部分でゆとりを持たせられるような保育を心掛けたい」と話した。

■保護者は不安と感謝

  共働きの保護者も子どもの預け先に不安を募らせる。小学1年の子どもを持つ同市黒石野の千葉真弓さん(37)は週末に仕事があり、児童センターに預ける予定。「(新型コロナのほかにも)たくさんの子どもたちが集まるので、インフルエンザが心配。都合のつく時は祖父母に預けられるが、県内で感染が起きれば高齢者に預けるのも不安。高学年の子を持つ親は勉強の遅れや遊び方も気になると思う」と語る。

 同市高松の坂井尚代さん(36)は「早い段階で開所を決めてくれたので感謝している。学童には平時も預けていて、手洗いうがいの指導もしてくれているので心配はない」。

 同市高松の高橋亜希子さん(45)は「急な休校で新学期の対応など不安な面があるが、学童に関しては安心して預けられる。地域行事や学童内行事もなくなったので、子どもも職員の方もストレスがたまると思う。マスクもないので早く収束してほしい」と願った。

 市学童保育連絡協議会の吉田佑会長(34)は「衛生用品の不足などへの対応姿勢はありがたいが子どもの受け入れは既に始まっている。行政には迅速な対応を望む」などと話していた。



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