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「循環するまち」目指して 盛岡市の松園地区 政府の支援事業に選定 住民有志が研究会立ち上げ 5月末にフォーラム開催

2020-04-07

政府の支援を受け、住宅団地再生の取り組みを始める盛岡市松園地区(小鹿牧場から、松園1丁目方面を展望)

 盛岡市の松園地区は、住宅団地再生へ政府の関係府省庁が総合的に伴走型支援をする「ハンズオン支援」の対象に選ばれた。松園地区は分譲開始から間もなく半世紀。地区の住民有志が持続可能なまちづくりや居住者流入に向けて研究会を立ち上げ、取り組みを始めた。高齢者や子育て世代など、それぞれ居住者が安心して住み続けたい、新たに移り住みたいと思えるまちへ。5月には再生事業に取り組むため、フォーラムの開催が予定されている。

 ■東北で唯一の選定

 松園地区は県内最大規模の住宅団地。県住宅供給公社により、1970年代はじめから住宅供給を開始。現在人口は約1万6千人。人口減少・少子高齢化、生活利便性の低下、空き地・空き家など全国のニュータウンと同様の課題を抱える。

 市は住民有志の要請を受け、3月にハンズオン支援に応募した。同30日付で内閣府地方創生推進事務局が選定したことを公表。東京都多摩市・多摩ニュータウン、大阪府富田林市・金剛地区、富山県射水市・太閤山地区など全国7カ所のうちの一つに選ばれた。東北では盛岡が唯一。

 谷藤裕明市長は2日の会見で「松園地区は住民減少とともに少子高齢化が一斉に進行している」と課題を挙げた。「この支援を活用しながら地域実情に即した効果的で実効性ある施策を研究し、将来へ幅広い世代が暮らし、活動する住宅団地再生を目指す。同じ課題を抱える団地のモデルケースとなるよう取り組む」と述べた。

 ハンズオン支援は政府が地域再生法を一部改正し、地域住宅団地再生事業を創設。支援対象地区を公募した。選定地区では、所在する自治体が地区や県の関係者で構成する協議会を設置する。課題を踏まえ、地域再生計画、再生事業計画を策定。多様な支援メニューを受け、団地再生に取り組むことになる。

 ■各世代に良いまち

 松園地区の住民有志は3月6日、「MATSUZONO Reborn(まつぞの・リボーン)プロジェクト研究会」を設立。松園ニュータウン、サンタウン松園、グリーンハイツ小鳥沢を範囲とする松園団地について、再生の取り組みや政府の支援策導入などについて検討していく。

 現在メンバーは松園地区自治協議会や同地区小学校PTA連合会、松園商工会の各役員、医師や歯科医師、地区内事業者、県議ら十数人。今月10日には2回目の研究会全体会を開催。ハンズオン支援や5月30日開催のキックオフ・フォーラム、体制整備について協議する予定。

 代表に就任した藤澤大祐さん(46)=松園不動産相談室代表取締役=によると、松園地区内の人口はピークより減少し、近年は年300人ペースで減少している。空き家数も一時期落ち着きを見せていたが、2018年から売り物件が増えているという。

 藤澤代表は自らが居住者二世。これまでも地区内の住民有志らとともに地域おこしに取り組んできた。

 政府から選定されたことについて「世代がうまく循環していかないと、まちは衰退する。循環する仕掛けを作る。難しいけれど、次に(松園へ)入る人たちが魅力を感じ、高齢になっても住みたいようにする必要がある。新たに入りやすいまちは、先を見据えたまちづくり」と意欲を語る。



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