2020年
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サンビル 8月で解散 運営続行困難と判断 営業継続望むテナントも

2020-05-30

1階にサンビルがある県産業会館

 盛岡市大通の県産業会館1階の「ショッピングセンターサンビル」(フロア面積941・96平方㍍)を運営するサンビル(吉田莞爾社長、資本金2千万円)が、8月末で解散する。事業者の高齢化や来店者数減からテナント数が減り、新テナントの入居も見込めないため、運営の継続が難しいと判断。27日の株主総会で決定した。入居中のテナントは、運営者が代わっても営業を続けたいと望んでいる。

 サンビルは1962(昭和37)年に開業。約60年間営業してきた。最盛期の頃は1~2階に売り場があり、40専門店が入居していた。しかし、郊外の大型商業施設や通販サイトの台頭からテナントが減少。2015年には店の配置換えや休憩所を設ける大リニューアルを実施したが、減少は止まらず、今年4月時点でテナント数は13店になった。

 そんな中、占い屋の店主が高齢で入院し、服飾店が新型コロナウイルス感染拡大による業績悪化から5月末で退去することになった。テナントが抜けるたびに会館管理者の岩手県産業会館に、家賃の引き下げを依頼し続けてきたが、「11店舗の家賃だけでは、光熱費や冷暖房費などのコストを賄い切れない」と判断。集客の核テナントであるJA直営食料品店が撤退する誤情報も加わって、5月に解散を決定した。

 サンビルは事業を清算するが、株主の出資金は返還されない見込み。テナントが納めた保証金の返還については今後協議する。

 吉田社長は「当社が解散してもテナントを存続させられるよう、JAか市が運営を引き継いでもらえたら」と話している。

 開業時から営業している「靴の戎屋(えびすや)」の宮沼孝輔社長は「リニューアル後の赤字が続き、運営が厳しい状況と理解している。全額とは言わないが、保証金を納めたテナントには、平等に返還をしていくべきだ」と、然るべき清算を求める。

 テナント10店が解散後も営業継続を希望していることから、市は27日、県産業会館に対して「テナント事業者の意向に配慮してもらいたい」などと、1階フロアの営業の継続を要請した。今後、県産業会館が直接、現テナントと賃貸借契約を結ぶかは未定。仮に継続が難しいとされた場合には、市で再度申し入れを行うこともあるとしている。

 県産業会館の藤原秋男事務局次長は「要請されたばかりで何も決まっていない。テナントと直接契約するか、サンビルに代わる事業者を立ててもらうかは今後協議する」と話した。

 入居している縫製専門店マーノマーノの阿部美代子店主は「店舗移転にも関わること。早めに継続できるか判断してほしい」と望む。



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