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保存継承をファンドで応援 「東京チャグチャグ馬コ」 行列中止もメッセージ届く 県内外から支持集まる

2020-06-07

東京チャグチャグ馬コが作成した応援メッセージのパネル(ビッグルーフ滝沢のギャラリーで)

 本県の初夏を彩る風物詩チャグチャグ馬コの保存・継承を支援する「東京チャグチャグ馬コ」(斉藤正信代表)は、馬コの餌代、身に着ける装束の講習会費用を支援するため、クラウドファンディングに取り組んでいる。13日に予定された馬コ行列は中止されたが、馬主や関係者への応援メッセージも同時に募った。100件を超える思いが寄せられ、一部をパネルにした。滝沢市の馬っこパーク・いわてなど計3カ所に掲示される。

 「来年またあの鈴の音を響かせてください。(中略)光景を思い浮かべることで今の困難に立ち向かっていく勇気にします」、「お馬さんが大好き!お祭り見にいきたいです!」、「見たことはないのですが、コロナ問題が終息したら、また大好きな岩手を訪ねたいと思います」│。

 メッセージは他県で暮らす本県出身者、馬コを見たことがなくても趣旨に賛同した県外者らから寄せられた。SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)を通じてメッセージを届けた人もいた。

 パネルはA3判の4枚で、約60人分のメッセージ、装束馬のイラストが描かれ、支援者らの写真も添付。

 掲示場所は馬っこパーク、ビッグルーフ滝沢(予定)、もりおか歴史文化館(同)。ビッグルーフは滝沢市観光協会が1階ギャラリーで14日まで開催中のチャグチャグ馬コのポスター・パネル展会場に掲示。馬っこパークは餌代の支援を受ける「伯鈴(はくりん)」(雄・栗毛、9歳)の馬房にある。

 東京チャグチャグ馬コは「共同馬主プロジェクト」としてクラウドファンディングを2019年度から実施。今回2度目。中止の可能性が浮上する中、期間内の5月中旬までに101人から目標額を上回る73万4500円の善意が集まった。

 本県出身の斉藤代表(45)=東京=は東日本大震災津波発災を機に、改めて馬コに注目した。活動の中で滝沢市の馬主と出会い、年1回の行列を保存・継承するために餌代はじめ飼育の負担があることを知った。

 「何かお手伝いしたい」と、16年には東京から支援する活動を開始。同市と盛岡市に支援者が訪れる企画などを展開してきた。

 ボランティアで取り組みに参加した江川卓海さん(21)=大正大地域創生学部4年、東京=は盛岡市出身で、子どものころ、馬コ行列を見物した思い出もある。1月に斉藤代表と知り合い、活動に関わった。

 「中止になっても馬は生きている。馬コ自体が馬に感謝する祭りで、馬を支えたいとお金が集まり、支援できた。メッセージは温かい内容が多く、馬事文化を守りたいとの気持ちで支援したという人がいた。今年は中止だったが実際に来てもらうのが最高の支援。盛岡・滝沢の観光も含め波及できれば、地方創生へ立派な役目が果たせる」と話す。

 斉藤代表は「県民みんながこの祭りを残したいと動き出すことが大切。支えていく仕組みがなければなくなってしまうから」と支援の必要性を説く。

 【クラウドファンディング】インターネットなどを経由して、不特定多数の人が組織や事業に資金提供、協力する仕組み。



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