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小型ロボットアームを開発 アイ・モーションテクノロジー 多軸関節搭載「フラミンゴ」 販売先は中小の製造工場 12月発売

2020-06-21

開発を進める岡田社長

 盛岡市北飯岡のアイ・モーションテクノロジー(iMT、岡田靖社長、資本金2千万円)が、部品工場などの「単純だが手をわずらわせる作業」を代行する、小型の協働ロボットアームを開発している。製品名は「Flamingo(フラミンゴ)」。上下左右など多方向に動かせる「多軸関節」を搭載し、コンパクトで低価格なのを強みに、中小の製造工場に販売する。投資会社からの調達資金でロボットの精度を高め、12月に発売する。

 特長は、リンク(骨)をつなぐ「関節(ジョイント)」部分。太陽の周りを惑星が回転するように歯車が動く、遊星(ゆうせい)歯車装置を応用したものを搭載。固定した歯車に別の歯車をかみ合わせることで、上下左右などリンクをさまざまな方向に動かせる。他メーカー製は、一方向にしか動かせない関節を多数つけるので大型になるが、同社製は一つの関節で足りるため、製品がスリムで、2分の1ほど軽量になる。

 さらにこの歯車部分(減速機)の構造が、他メーカー製よりシンプルで、使用する部品も安価のため、製品価格を100万円まで抑えられる。

 シンプルな分、他製品より位置の精度が0・05㍉ほど劣るが、アームロボの作業は、テーブル上での▽部品の組み立て▽接着剤の塗布▽液体の注入など。緻密さが要らない単純作業ゆえ、支障はないとみる。

 5月28日に、いわぎん事業創造キャピタル(IJVC、同市中央通)、FVCTohoku(同市大通)の二つのベンチャーキャピタルから資金を調達。金額は非公開。先端に付けるハンドの他、処理(動き)速度や位置精度を高める開発費に充て、12月の完成を目指す。アイカムス・ラボで量産し、大手ロボット会社を通じて国内の中小メーカーに販売を広げる。

 協働ロボットの世界市場は、2020年時点で約2200億円。24年には、約4倍の8500億円になる見込み(矢野経済研究所調べ)。ロボットアームを1台100~120万円で販売し、5年後の売り上げ10億円を狙う。

 同社は2019年7月に、精密機械製造アイカムス・ラボ(同市北飯岡、片野圭二社長)の子会社として設立。ロボット部門に所属していた岡田社長が立ち上げた。新型コロナウイルスの収束後に中小メーカーの人手不足が表面化すると予測し、アイカムス・ラボの超小型遊星歯車減速機(マイクロアクチュエータ)の設計技術を応用して「複雑さや微調整が要らず、手間のかかる作業」を代行できるロボット開発に乗り出した。

 岡田社長(40)は「製造会社の労働力不足を解消する製品。国内の次は、工場の作業効率化が進む東南アジアに市場を広げたい」と展望した。



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