2020年
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ラジオ体操で健康の輪 盛岡城跡公園で毎朝 佐々木昭三郎さん(92歳)囲み 「朝友」がサプライズで祝福

2020-06-22

花束を手に記念撮影で笑顔を見せる佐々木昭三郎さん(中央)。左隣が禮子さん

 盛岡市下橋町の佐々木昭三郎さん(92)は、盛岡城跡公園で朝のラジオ体操を長年続けている。60歳で定年後は32年間遅刻なしで、休んだのは数えるほど。薬の処方も受けていない。公園の芝生広場と周辺に100人規模の市民が集まり、午前6時半、一斉に体操を始める。愛好する「朝友」有志は18日朝、当日誕生日だった佐々木さんをサプライズでお祝い。幾つになっても互いに元気でいようと、エールを交換。健康作りに励む仲間の輪を広げている。

 「ファイトー、ファイトー、みんな!」。ラジオ体操後に残った約50人が、佐々木さんと妻の禮子さん(89)を囲んで記念撮影した。詩吟やエール、花束のプレゼントもあった。

 ラジオ体操には毎朝、盛岡市内の各所から幅広い年齢層が集まる。佐々木さんの持参するラジオを取り囲むように輪ができる。芝生広場から少し離れたビクトリアロード、各自携帯したラジオで中津川をはさんだ杜陵小側から体操する市民の姿も少なくない。

 サプライズを企画した一人、平舘美代子さん(盛岡市茶畑)は「顔見知りでも名前を知らない人もいる」という。関わり方はそれぞれだ。

 佐々木さんによると、同公園でのラジオ体操は菜園に川徳ができる以前、地域住民が取り組んでいた。佐々木さんは仲間に加えてもらった。「私が始めたのではない」と首を振るが、「子どもの頃から役所時代もラジオ体操はしていた」ことが縁となった。

 禮子さんによると、公園でラジオ体操を始めたのは「私の方が早かった」。日課は約40年前までさかのぼる。現在ひざの調子が悪くても、医師から「ラジオ体操だけは続けなさい」と言われる。

 佐々木さんはある年、台風の影響による強い雨で「さすがに誰も来ないだろう」と、直前で引き返した。実際は何人か集まっていて「毎日来る佐々木さんが来ない」と心配された。「義務感ではなく来てくれる人がいて一緒に体操できれば、それでいい」と鷹揚に構える。

 ラジオがないと始まらないからと、遅刻も一切なし。現地に着くと持参した火ばさみでごみ拾いをし、ストレッチで十分体をほぐしてから体操するのがルーティーン(日課)。

 サプライズは佐々木さん88歳の誕生日から、女性有志が始めた。今回は男性たちも交え、5度目のお祝い。「どうぞこれからもお元気で」と声を掛け、目の前にいる佐々木さん夫妻からエネルギーをもらっていた。

 平舘さんは十数年来の「朝友」。家族の不幸や愛犬との別離を経験したころ、禮子さんに出会った。「みんな自然に集まり、きょう1日を元気で過ごそうと体操している。それぞれにルーティーンや思いがある。朝会わないと、どうかしたのかなと思ってしまう。来年もお祝いできれば」。

 祝福に恐縮しつつ、禮子さんと並んで笑顔で応える佐々木さんの姿があった。



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