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紫波サイダリー 地産のリンゴでほろ酔い 米国で人気の味 ホップサイダーきょう発売

2020-07-07

ホップサイダーの発売を開始した紫波サイダリーのハワード夫妻、ワレニウスさん(左から)

 紫波町産のリンゴを使用したアルコール飲料「ホップサイダー」が7日から発売開始される。製造するのは、同町で6カ所目の醸造所として2019年4月に設立された紫波サイダリー(ドナルド・ジェファーソン・ハワード代表社員)。ハワードさん(47)、醸造責任者のワレニウス・ミカさん(36)ともに、サイダーの本場米国の出身。紫波町産のリンゴのおいしさにひかれて、今年から町内でサイダー製造を始めた。今回は、同社として初出荷となる約600本が発売される。

 ホップサイダーは、ビール感覚で飲まれる米国で人気のアルコール飲料。リンゴを破砕・圧搾してジュースを作り、タンクに入れた後に、酵母を加えて発酵させ、仕込みの後半にドライホップを入れて香り付けする。シードルほど甘くはないが、100%辛口ではなく、糖分と酸味のバランスで飲みやすい感じ。どんな料理にも合わせやすく、ピザなどの他、日本の漬物などと一緒に飲んでもおいしいという。

 ハワードさんは、同町出身のさおりさんと米国で結婚し、2006年に同町に移住した。サイダーの原料となるリンゴがふんだんにあり、米国に比べてもおいしいことに気付いた。「アメリカでは今ホップサイダーがブーム。紫波町のリンゴはすごくおいしいのに、なぜサイダーを造っていないのか。それなら自分で造ろうと思った」と話す。

 ワレニウスさんは、8年前から同町で外国語指導助手(ALT)をしていた。地元のシアトル周辺はワイナリーやクラフトビールの文化が進んでいることもあり、醸造に携わりたいと考える中、ハワードさんのリンゴを使ったサイダー造りの夢を聞き、19年に退職し、サイダー造りに携わることになった。


紫波町産のリンゴを使用したホップサイダー


 昨年12月に8㌧のリンゴを購入。20年4月に醸造免許を取得し、4回の仕込みを行った。第1弾は、同町赤沢地区のふじとシナノゴールドを使用し、約600本が完成。今年は、免許取得時期やコロナの影響もあり、計4回の仕込みで約1万本の製造本数にとどまるが、2年目は2万本、5年目には4万本の年間製造本数を目指す。2年目以降は、収穫直後のフレッシュなリンゴを使用してのサイダー醸造を見込む。

 ワレニウスさんは「造りたいものは飲みやすいもの。今回は初めてのシーズンで、課題もあるが、皆さんにビールを買ったような感覚で気楽に購入してもらえれば。早く9月に新しいリンゴで造れるのが楽しみ」と既に次の醸造を展望する。

 同社のサイダー醸造には、さおりさんの故郷であり、ハワードさん、ワレニウスさんにとって第二の故郷である紫波町に貢献したいという思いも込められている。サイダーの原料としてリンゴの新たな価値を創出し、町内のリンゴ生産者の所得向上にもつなげる。

 ハワードさんは「初めて造ったが、紫波町のリンゴがおいしいのでおいしいものができた。フレッシュだともっとおいしいものができると思う。アメリカでも販売できるようになるのが夢。世界に紫波町のリンゴのおいしさを教えられたら」と意気込む。

 同社のホップサイダーは、アルコール度数6度。330㍉㍑入り1本600円(税込み)。7日から同町のラ・フランス温泉館、道の駅紫波産直センターあかさわに隣接の物産館で発売する。10、11、12日はオガール東広場で開催のイベント「紫波の酒と肴」でも販売。13日からは同社ホームページでのネット販売も開始する。



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