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沿岸から内陸へ語り継ぐ教訓 田老一中生が訪問 米内中で震災通じ交流

2020-09-18

グループで意見交換する田老一中と米内中の生徒たち

 盛岡市立米内中(坂下孝校長、生徒59人)で17日、語り部活動交流会が開かれた。宮古市立田老一中(照井正孝校長、生徒62人)の2年生21人が訪問。米内中は全校生徒が参加した。両校の生徒は東日本大震災津波や防災をテーマとした発表や意見交換をして交流。震災の教訓や命の尊さについて学び合いながら、沿岸と内陸との絆を深めた。

 田老一中生は「田老を語り伝える会」として発表。幾度も津波被害に遭った田老地区の歴史や、東日本大震災の被害状況を、当時の写真や証言を交えて紹介。得られた教訓や非常時への備えなど、かけがえのない命を守る大切さを説いた。復興に取り組む地域の現状や同校でのボランティア活動も披露した。米内中生は同世代が語る思いを真剣な表情で受け止めていた。

 発表後はグループ単位で「避難所運営ゲーム」に取り組んだ。生徒たちはカードを使い、意見を交わしながら、さまざまな境遇の人へ公平に目を配る視点、自分ができることは何かなど、非常時に考えるべきことを学び、共有した。

 米内中生徒会長の佐藤ひなたさん(3年)は「被災を経験した人たちから話を聞けて貴重な経験となった。交流を通し中学生の役割や命を最優先に守る大切さを改めて感じた。感じたことを私たちも未来に伝えていきたい」と感想を語った。

 田老一中の加倉陽奈季さん(2年)は「(沿岸と内陸の)違う立場の意見が聞けてとてもいい経験となった。今回学んだことをお互い大切にし、今後の生活に生かせたらいい」と話していた。

 田老一中と盛岡市内の5校は横軸連携校として支援関係を結んでいる。田老一中は8年前から毎年1校ずつ順に訪問、交流。震災の記憶を風化させないよう取り組んでいる。

 照井校長は「今の子どもたちは当時未就学児で、震災の記憶がない子どもがほとんど。当時のことを改めて調べたり、命の重さを考え直したりする機会にしてほしい。同じ世代が次の世代へ(教訓を)つなげ、一人でもいいから役に立ってほしい」と期待を込めた。



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