2020年
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基本構想案を提示 盛岡市史編さん 通史編・資料編・写真集などで構成 昭和30年代から約60年間対象 年度内に活動開始 24年度の刊行を目指す

2020-09-25

新たな盛岡市史編さんに向け初開催された委員会

 盛岡市は、市の歴史と発展を記録に残し、後世に引き継ぐとともに、市民の地域に対する理解と愛着を深め、今後の魅力あるまちづくりに役立てるため、新たな市史の編さんに取り組む。新たな市史は、これまでの市史の刊行後の時代を切れ目なく網羅できるよう、概ね昭和30年代から平成の終わりまでの約60年間が対象期間。通史編、資料編、写真集で構成し、写真集が2023年度、通史編、資料編が24年度の刊行を目指す。24日に第1回盛岡市史編さん委員会(委員長・熊谷常正盛岡大教授)が開かれ、基本構想案が示された。

 基本構想案では▽市民や地域の視点でその時代の社会の移り変わりを捉えながら、政治、経済、行政史を中心に編さんする▽広く市民に親しまれ、まちづくりや生涯学習、学校教育の場などで活用される市史にする▽専門用語を多用せず、分かりやすい表現を用い、写真や図版を多く取り入れる▽編さんの過程で収集した資料は、デジタル化などによる保存や公開方法を検討し、編さん後も郷土の研究や学術の振興などに役立てる―を基本方針に掲げた。

 刊行物は、一般的な通史編のほか、通史編の素材となる事業計画・事業概要・各種統計などの資料と年表などで構成した資料編、市のまちなみや暮らしなどを映し出し、市民や地域の視点でその時代に社会の変遷を取りまとめたオールカラーの写真集で構成する。通史編を、何巻構成にするかなどは未定。

 編さん体制は、基本構想や編集方針、その他事業に係る必要な事項を調査・審議する市史編さん委員会、基本構想に基づき資料の調査・研究、執筆や編集などに関する体制や方法を検討し専門的な事項について協議する専門委員会、必要に応じて編さん委員などの知識経験者の中から選任する監修者で構成。専門委は、知識経験者5人以内で組織し、年度内にも活動を開始する。市史の執筆自体は、出版印刷関係の業者に委託することも含め検討していく。

 盛岡市史は1950年から75年までに21分冊を刊行しているほか、合併前の都南村が74年に都南村誌を、合併前の玉山村が79年に村誌たまやまを、それぞれ1巻ずつ刊行している。その後、合併などで市を取り巻く社会情勢は大きく変化し、市民の生活様式なども著しく変化した。2019年に市制施行130周年を迎えたのを契機に、これまでの市史に記録された以降の時代について新たな市史編さんに取り組むこととしていた。

 市史編さん委員会では、委員から「既刊のものと整合性を取りながら流れるように作るのか、新しい歴史を表す視点で全く新しい市史を考えているのかが議論になる」「これまでの人のためだけでなく、これからの人のための市史でもある。写真や図版を用い、親しみやすいものを作ると聞き、これからの人も市史を見て盛り上がれると思った」などの意見が出た。

 熊谷委員長は「県内外の自治体史の編さんに関わってきたが、その中で基本構想の重要性を痛感している。これから委員会の協議の中でより良い基本構想を作り、それが具体的な市史に結実するように、皆さんからさまざまな意見をいただきたい」と話した。



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