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入院と外来が減少 新型コロナが経営に影響 県立病院 減収で特別債発行へ

2020-09-26

新型コロナの影響などが説明された県立病院経営員会

 新型コロナウイルス感染症の影響で、県立病院の入院患者、外来患者がともに減少傾向にある。受診者の減少に伴い、今年度の医療行為に伴う医業収益も7月末時点で279億6千万円と、前年同期比15億8300万円(5・4%)の減。県医療局では新型コロナの経営への影響を注視している。

 25日の県立病院経営員会で、県医療局が委員に説明した。

 県立病院全体の2020年度収支は、収入的収支の収益が当初予算比23億8500万円減の1117億600万円、支出が同比16億5400万円増の1142億2300万円となる見通し。経常損益は、当初15億2400万円の黒字としていたが、一転し25億1600万円の赤字となる見込み。減収に伴う資金確保のため、国が新たに制度化した「特別減収対策企業債」を40億円まで発行できるよう、県議会の承認を得ている。

 主な当初予算からの増減は、収入的収支が新型コロナの影響による入院・外来収益が79億2500万円減、空床補償による医業外収益が40億6200万円増。資本的収支は、新型コロナ患者の医療提供体制整備に要する医療器械費が5億7600万円増、「新たな日常」に対応するためのソフトウエアや備品の購入費用が2億5800万円増。

 今年4月から7月末までの入院患者数は35万3900人で、前年同期比3万7975人(9・7%)減。外来患者数も55万5528人で、同6万1137人(9・9%)減だった。

 県医療局では▽入院体制確保のため、延期可能な手術・検査の延期▽かかりつけ医からの紹介患者の減▽自主的な受診抑制―などが入院・外来患者の減につながったとみている。

 県医療局は適切な医療体制の提供へ▽検査体制の強化、診療資材確保による手術・検査の継続▽紹介患者の受け入れ再開を地域の医療機関に周知▽重症化させないための適切な受診を住民に広報▽これまでの予約状況から未受診となっている患者への受診の働きかけ―などに取り組む。「新たな日常」への対応するための環境整備として▽オンライン面会を可能とするための患者用wi―fi環境整備▽web会議システムを利用したオンライン受診の整備―なども進める。

 県医療局経営管理課の鈴木優総括課長は「患者さんには重症化しないよう、きちんと受診してもらいたい。医療提供体制を守るためにも、持続的な経営を行う。特別減収対策企業債は後の年度に負担が発生する。できるだけ発行しないよう経営努力する」と述べた。



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