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目立つ矢巾や盛岡南の上昇 県内の地価 コロナで上昇基調ストップ 「長引けば市況に影響」

2020-09-30

 県は29日、県内の地価(7月1日時点)を公表した。新型コロナウイルス感染拡大による経済低迷で、前年から続いていた住宅地と商業地の上昇基調が春先からストップ。「いまのところ不動産市況は変わっていない。経済不況が長引けば、影響が出てくる」と予想した。沿岸部は住宅地、商業地とも下落幅が拡大し、盛岡地域では矢巾町や盛岡南地区の上昇が目立った。

 県内33市町村の375地点の地価と上昇率をまとめた。

 ■住宅地(263地点)

 平均変動率(継続地点の変動率の平均)はマイナス1・1%。前年比0・3ポイント減と、20年連続で下落した。

 1平方㍍当たりの平均価格は、前年比100円増の2万4900円。全体の価格は上がったが、下落した地点が多かったため、変動率が下落した。

 価格が上昇した54地点のうち、上昇率トップ10位は矢巾町や盛岡南地区がほぼ占めた。

 上昇率のトップ地点は「矢巾町大字高田第13地割169番4外」で、10・5%。前年より6・1ポイント増え、前年の11位からトップに。「岩手医大かいわいなど、大型店舗の充実や道路整備が図られた地域の需要が伸びた」という。

 下落率の最大地点は「軽米町大字軽米第4地割字蓮台野47番9外」でマイナス7・2%(前年も同率)。過疎化による取引の停滞や人口流出で需要が低迷。

 市町村別の上昇率は、盛岡市が0・4%と6年連続で上昇。4年連続上昇は、滝沢市1・6%、矢巾町4・2%。2年連続上昇は、北上市0・3%、紫波町2・4%、金ケ崎町1・0%だった。

 沿岸部の平均変動率は、移転需要が終わった影響からマイナス2・2%で、5年連続で下落となった。

 ■商業地(74地点)

 平均変動率はマイナス1・8%で、前年比0・2ポイント減。27年連続で下落した。

 1平方㍍当たりの平均価格は、前年比300円減の4万4800円だった。

 価格が上昇したのは5地点で、上昇率トップの地点は「盛岡市盛岡駅前通437番」で4・0%。前年比1・5ポイント減だったが、高層ホテルの新築などから前年から県内外の投資が集まっている。

 下落率の最大地点は「軽米町大字軽米第8地割大軽米59番1」でマイナス7・8%と前年比0・3ポイント増。町外への顧客流出、過疎化による商圏人口の減少から需要が低迷した。

 ■工業地(13地点)

 平均変動率は0・5%と、前年比0・4ポイント増。2年連続で上昇した。

 1平方㍍当たりの平均価格は、前年比300円減の1万2千円だった。

 価格上昇した4地点で、上昇率トップ地点は「北上市北工業団地407番4外」で1・9%(前年と同率)。大手半導体工場の完成から関連企業の需要も高まり上昇した。

 ■林地(23地点)

 変動率はマイナス1・1%で、前年比0・3ポイント減。26年連続で下落した。国産材市況の長期低迷や林業就業者の後継者不足から、土地需要が低迷し価格が下落した。

 鑑定評価を担当した不動産鑑定士の城石雅彦さんは、新型コロナウイルスの影響について「収束が見通せない先行きの不透明さから不動産の買い控えや、積極的な投資を見合わせる傾向がみられる。ただし、震災後と異なり、インフラは崩壊していないため、まだ不動産市況に影響は少ない」と述べた。



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