2020年
10月26日(月)

地域新聞はおもしろい 地域新聞だからおもしろい

全文を読む

コロナで経営方針転換 柳家 ラーメン3店舗統合 映画館通りに12月1日 24時間営業店オープン 初のギフトセット発売も

2020-10-06

10月末で閉じる本店前で、新業態のラーメン店開業に意欲を語る大信田社長

 柳家(盛岡市東安庭)は、さわや書店3階の本店含めた市内3店舗を統合し、24時間営業のラーメン店「総本店」を、12月1日に映画館通りにオープンする。同月中には、初の試みとなるギフトセットの「元祖キムチ納豆ラーメン」(4食入り・予定価格2800円)を発売。県内、都市部どちらのニーズも押さえる勇往邁進の経営姿勢で、新型コロナウイルス禍の赤字危機を脱却する。

 閉店する3店舗のうち、「アスティ緑ケ丘店」は閉店済み。創業(1975年)店の「大通本店」は11月3日、「2号店」は同中旬に閉じ、映画館通り沿いのサンクイーンビル1階に「総本店」(店舗83平方㍍)を開業する。

 20~25席で、定番品含めた約30種のラーメンを提供。女性が入りやすく、居酒屋としても利用できるよう、アジアン風つまみや地酒もそろえる。

 昼夜のラーメンニーズを取り込むため、営業は月~木曜が午前10時から翌午前5時、金~日曜・祝日は24時間を予定。タブレットと自動精算機によるセルフ式の注文・精算システムを活用し、少ない人手でも店が回るようにする。

 新店の売り上げ目標は1カ月500万円。3店舗の総売上高より若干低いが、システム導入によるコスト減から、利幅は上がる見込み。新店舗開業にあたり、岩手銀行から融資3千万円を調達した。

 柳家初のギフトセットは、「自家製麺」とキムチベースの「スープ」、「納豆」の3点セット。コロナの影響で帰省できない都市部の柳家ファンの要望から生まれた。

 実店舗と引けを取らない味わいで、岩手銀行グループ会社「manorda(マノルダ)いわて」が、パッケージデザインと販路を支援している。

 年末のギフト需要に間に合うよう、12月初旬に発売。JR盛岡駅構内の店舗、自社やECサイトでのネット通販で、年間売り上げ3600万円を目指す。

 これらの新事業に乗り出す理由は、コロナの影響で続く売り上げが低迷しているから。赤字が3千万円まで膨らみ、「様子を見ている余地はない」と経営方針を転換。人員と店舗を集約し、テークアウト需要に対応する通販事業を立ち上げた。

 「宴会も自粛のままで、消費者が内食に慣れ始めた中、外食の活気が以前のように戻ることはない。ならば変化に対応し、大胆にかじを切るだけ」と大信田社長(46)は語る。

 45年間営業した創業店を閉じることについては「幼いころから自宅のように過ごしてきた思い入れのある店。しかし、思いだけでは乗り切れない危機的状況。従業員を減らさず赤字を解消するには、仕方ない」と理解を求める。

 外食産業のコロナ危機については「高齢化や飲み会離れが進行した遠い未来が、いま訪れただけ。ワンランク上の営業スタイルに変える契機になった。今回の取り組みを、盛岡の観光と商業を高める起爆剤にしたい」と意欲に燃える。



前の画面に戻る

過去のトピックス