2020年
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重症心身障害児らの福祉充実を 盛岡市へ圏域分会要望 在宅療養の支援体制など

2020-10-10

谷藤市長に要望書を提出する木村会長(右手前)

 県重症心身障害児(者)を守る会(齊藤勉会長)支部の盛岡圏域分会(木村直子会長)は9日、盛岡市へ「重症心身障がい・医療的ケア児(者)に係る福祉の充実に関する要望書」を提出した。在宅療養のサポート体制や教育環境の充実、医療的ケア児らを受け入れ可能な通所施設の確保など、11項目を求めた。

 代表者、障害当事者ら11人が市役所を訪問。木村会長が谷藤裕明盛岡市長へ要望書を手渡した。その後、市の代表者ら7人と懇談した。

 要望書には「医療的ケアが必要な超重症児は年々増加しており、また重症心身障がい児(者)は年齢を重ねるにしたがい人数も増え、利用できる場が限られており、必要とする際に活用できない状況はいまだ変わらない」などとして、支援施設の充足を訴えた。

 懇談では、来年4月に閉所する「いるかデイ仙北」(運営・盛岡市社会福祉事業団)=同市東仙北1=の存続を求めた。

 同事業所は市内で唯一、医療的ケアを要する利用者を主な対象者として受け入れている。看護師体制の不足や新型コロナウイルスの影響で、新たに利用者を受け入れられる事業所は少ない。市外事業所の利用は移動距離が延び、痰の吸引や呼吸管理など、常にケアが必要な保護者の負担も増える。

 会員の石川麗子さんは「(障害の)重い子に対応するノウハウが蓄積された貴重な場所で、市にとっても貴重な財産。寝ているときすらも呼吸や発作を心配する中、日中に安心して預けられる事業所は生活の基盤になっている。この先どうなってしまうのか不安でたまらない。市としても事業団が運営を続けられるよう、一緒に方策を考えてほしい」と窮状を訴えた。

 市障がい福祉課は「市としても非常に貴重な施設として考えている。何とか存続できるような、具体的な案をもって事業団と協議していく」と応えた。

 要望はほかに、▽レスパイト入院(介護者の休息を目的とした入院)の体制確立▽短期入所施設の整備▽看護師配置、通学など就学環境の整備―など。

 谷藤市長は「本市では障害のある人もない人も相互に人格を尊重し合う、共生社会実現を基本理念とした障がい者福祉計画に取り組んでいる。頂いた要望書は引き続き検討し、福祉施策の充実に努めていく」と述べた。



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