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不来方との統合白紙へ活動 盛岡南高校の存続を願う会 中学生の進路選択縮小危惧 県立高校再編計画 疑問の声相次ぐ 両校の違い強調も

2020-10-26

盛岡南高校の存続を願う会の決起集会で意見を述べる参加者 

 県教委が2020年度内の策定を目指している県立高校学校再編計画後期計画案で、盛岡南高と不来方高との統合が示されている中、盛岡南高の卒業生有志らで組織する、盛岡南高校の存続を願う会(遠畑賢一会長)は24日、決起集会を開いた。卒業生や地域住民、県議、市議ら約40人が参加。母校存続への思いだけでなく、旧都南地区や矢巾、紫波地区の中学生の進路選択が狭まることなどを危惧し、統合の白紙撤回に向けて活動していくことを確認した。

 同計画案では、盛岡ブロックにおける大規模校の統合について、盛岡市内への一極集中の緩和や一定の学校規模の確保などを理由に、22年度から盛岡南(普通科)の募集を1学級ずつ減らし、25年度に不来方と統合して特色ある学習活動などに取り組む大規模校を設置するとしている。統合後の校舎は、不来方の使用が想定されている。

 これに対し、同会は両校の学区外入学者は県内中学校卒業者のうち不来方が0・45%、盛岡南が0・31%で一極集中しているものではないと指摘。東北初の体育科を設置しスポーツ競技レベルの向上へ貢献している盛岡南、文化系の特色ある学科を設置して多くの実績を残す不来方と、特徴が異なると主張。統合は旧都南、矢巾、紫波地区にとって不利益が多く賛同できず、白紙撤回を求めている。

 集会でも、参加者から「地区に似通った特徴の高校があるというが、不来方と南は全然違う。何を持って似通ったといっているのか分からない」「南高をつぶさなければいけない理由を聞きたい。安直、安易な計画で、在校生や関係する人のことを見ていない」などと、再編計画へ疑問の声が挙がった。

 「南高はなくしていけない。進学校と実業校のちょうど中間の高校。生徒の選択の幅が少なくなる」「お互いの特徴をうまく生かしながらやっていくことで、いろいろな効果が生まれる。南高校がある意義や価値を考えてほしい」などの意見も出た。

 集会に参加した11回生で、生徒会長も務めた小川悟さん(43)は現在、娘も同校に通っている。

 「再編計画はこの時世なので、やむを得ないことも理解できる。ただ、近くて似ている学校だから一つをつぶすというのは短絡的。強引に決定事項のような形で進められているのも腑に落ちない。岩手の教育や学校再編を考えるのであれば、卒業生や同窓会、PTAなどが仕方がないと納得できるよう、ある程度の期間を持って議論をした上で、双方が納得した再編計画にすべき」と話した。

 同会では、30日朝に南高正門前で在校生を対象に署名活動を実施するほか、31日、11月1日にも市内3カ所で、統合の白紙撤回を求める署名活動を実施。11月上旬に、署名を添えて嘆願書を県教委に提出する。23日現在、836人の署名が集まっている。

 遠畑会長は「きょう皆さんの話を聞き、盛岡南高の存在価値は大きいと感じた。スポーツだけでなく、地域のために活躍している人たちもたくさん卒業生にいる。このまま県の計画ありきで進んでしまっては、未来の子どもたちがかわいそうな思いをする。盛岡南高の同窓だけの話ではなく、地域の問題として取り上げていきたい。最終的に白紙撤回を目指しているが、そこまで行かなくても、もう少し議論を深めて統合を先延ばしし、みんなが納得するような状態にしたい」と話した。



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