2021年
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東北最多の1万3316カ所 本県の土砂災害危険箇所 対策の内容検討へ

2021-07-07

 静岡県熱海市で3日午前10時半ころ発生し、住民の死亡や複数の家屋の流出など、甚大な被害を生んだ土石流は、全国に大きな衝撃を与えた。岩手県の土砂災害基礎調査によると、本県の土砂災害危険箇所(急斜面の崩落などの土砂災害の発生のおそれがある地点、2020年3月末時点)は1万3316カ所で、東北では最多。本県では1999年に二戸市、2002年に釜石市で土石流が発生し、人命が失われている。土砂災害の引き金となりうる台風のシーズンが近づく中、改めて一人ひとりの防災意識の向上が求められる。

 達増知事は6日の会見で、「気象情報に日ごろから注意してほしい。また、ハザードマップを見て、住んでいる場所、働いている場所の周辺のリスクの確認を」と訴えた。県では熱海市の土石流の原因が判明次第、県内の対策の必要性や内容について検討を進める。

 土砂災害基礎調査によると、本県の土砂災害危険箇所で想定される土砂災害種別は、急傾斜地の崩壊が6803カ所、土石流が6348カ所、地滑り区域が165カ所。

 県は土砂災害危険箇所のうち1万1079カ所を「土砂災害警戒区域(土砂災害発生時に住民の生命または身体に危険が生じるおそれのある区域)」、1万266カ所を「土砂災害特別警戒区域(土砂災害発生時に住民の生命または身体に著しい危険が生じるおそれのある区域)」に指定している。

 盛岡広域の市町ごとの土砂災害危険箇所数と災害種別は、▽盛岡市576カ所(急傾斜209カ所、土石流359カ所、地滑り8カ所)▽八幡平市153カ所(急傾斜59カ所、土石流91カ所、地滑り3カ所)▽滝沢市30カ所(急傾斜14カ所、土石流16カ所)▽雫石町142カ所(急傾斜35カ所、土石流101カ所、地滑り6カ所)▽葛巻町346カ所(急傾斜153カ所、土石流193カ所)▽岩手町240カ所(急傾斜84カ所、土石流156カ所)▽紫波町110カ所(急傾斜30カ所、土石流79カ所、地滑り1カ所)▽矢巾町9カ所(土石流9カ所)―だった。

 土砂災害防止法では、「土砂災害警戒区域」または「土砂災害特別警戒区域」に指定された区域を持つ市町村では、区域ごとの情報伝達や救助などの体制を定めるとともに、ハザードマップを作り、公開することとしている。ハザードマップは、各自治体のホームページなどで公開されている。

 また、熱海市が災害による行方不明者の氏名を公表したことについて、達増知事は「行方不明者の氏名が公表された後、どんどん情報が寄せられた。家族の了解が求められるが、人命救助のための氏名公表は有効」と、有効性を強調。

 本県では基本的に、災害時における死者、行方不明者の氏名について、市町村を通じて家族の意向を確認し、了承が得られた人のみ公表することとしている。



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