2019年
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達増氏固い基盤、及川氏伸び悩む 知事選終盤の情勢 態度未定わずかに12% 盛岡市内電話調査 投票率次第で双方伸びしろ

2019-09-05


 任期満了に伴う知事選は8日の投開票へ、両陣営による舌戦が終盤に入っている。盛岡タイムス社が8月31日から2日まで盛岡市内の有権者に実施した電話調査と、取材を基にした情勢は、無所属現職の達増拓也氏(55)=立憲民主、国民民主、共産、社民4党推薦=が知名度や豊富な運動量を背景に、固い支持基盤と幅広い結集により優勢だ。無所属新人の及川敦氏(52)=自民党、公明党県本部推薦=は反達増勢力が攻勢を掛けているが、伸び悩んでいる。電話調査で投票する候補を「決めていない」と答えた態度未定は12・7%にとどまった。最終盤の各陣営の戦術、投票率次第で変動する要素も残っている。

  電話調査の結果、支持政党別の投票先では、達増氏が立民と国民の支持をほぼ固め、共産、社民、その他の政党(れいわ新選組等)でいずれも支持が厚い。支持政党を持たない「無党派層」からも支持を集めている。

  及川氏は公明からの支持をほぼ固める一方、自民支持層は達増氏の侵食を許して苦戦。3期12年務めた達増氏に対して「長すぎる」、「飽きた」と考える有権者もおり、共産、社民、その他の政党の支持層や無党派層も一部取り込んでいる。

  達増氏は性別、年代、職業別で幅広く支持を得ている。及川氏は比較的男性の支持が多い。告示まで50日を切っての表明で出遅れ感が強く、参院選岩手選挙区で自民候補が敗れたこともあり、浸透に苦労している。

  前回は戦後初の無競争で、前々回東日本大震災津波発災により任期延長された2011年は4人が立候補。今回は達増氏と及川氏の一騎打ちで、7月の参院選岩手選挙区同様、与野党対決の構図で舌戦が行われている。互いに県議選候補や現職、OBらで組織する政治団体と連動している。

  達増氏は自ら要請した4野党の推薦を受け、4選を目指す戦い。勝敗ではなく「勝ち方」にこだわり、圧勝を狙っている。元県議の及川氏は中央政界とねじれた県政界の流れを変えるべく、多選などで現職を批判。国や市町村の新たなパイプ役を自ら標ぼう。自公と政治団体いわて県民クラブの三位一体で政治決戦を挑んでいる。

  達増氏は、今年度スタートした新しい県総合計画・いわて県民計画(2019―28)の「幸福を守り育てる希望郷いわて」実現を掲げる。現職では政府から予算や事業が来ないなどとする批判を「でたらめ」と一蹴するなど、相手陣営を意識した発言もしている。

  及川氏は「多選の弊害をもたらしている県庁内に新しい空気を入れ、活性化させ県民に喜んでもらう政策集団としての行政組織に転換する」などと主張。遊説日程の急な変更などで一部、選対と自民の市町村支部の間がぎくしゃくしているとの情報も流れている。

  8年前の知事選の投票率は59・92%で、12年前を8・61ポイント下回った。4年前の県議選の県全体の投票率(16選挙区のうち無競争6選挙区除く)は52・81%だった。

  こうした中、7月の参院選、盛岡市内では先月の市長選・市議選を踏まえ、投票率の動向が注目される。低投票率なら現職有利が定石な中、投票率が上昇すれば、両陣営に伸びしろが出てくる。

  県選管によると、知事選の期日前投票は3日現在6万5468人で、6・17%(8月21日現在の有権者数で算出)。前々回8年前の同時期と比べて3・17ポイント上昇した。県内有権者数は同29日現在、106万326人(男50万5899人、女55万4427人)。



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