2021年
9月20日(月)

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簗川ダム・発電所が竣工 安全で快適な郷土へ 治水やエネルギー供給に期待

2021-07-19

竣工を迎え、水道用水確保や発電など多目的に活用される簗川ダム

 盛岡市川目の県営簗川ダム・簗川発電所の竣工式は18日、現地で行われた。ダムは予備調査から43年、建設着手から29年を経て、今月1日から運用開始。県内最大の貯水量を誇る多目的ダムとして、▽盛岡市と矢巾町の水道用水確保▽流域における洪水対策▽渇水対策▽放流による発電―などに活用される。関係者が念願の完成をテープカットや万歳三唱で祝した。

 竣工式には、達増知事、谷藤裕明盛岡市長、高橋昌造矢巾町長、衆参院議員、県議、市町議員、県・工事・地元関係者ら約80人が出席。冒頭に神事が執り行われ、清め払いの後に玉串が捧げられた。

 快晴の空の下、記念碑の除幕、テープカット、くす玉割りなどがあり、それぞれ大きな拍手が湧いた。知事らが特設されたボタンを押し、発電所が発電開始する催しもあった。


 達増知事ら関係者がテープカットやくす玉割りで竣工を祝した

 簗川ダムは1978(昭和53)年、県が予備調査に着手。92(平成4)年に国庫補助事業として採択された後、2015(平成27)年にダム本体工事が起工した。水没などによる家屋移転は34世帯。竣工した10番目の県営ダムとして、今年7月1日から運用開始した。ダム建設事業費は530億円、周辺道路拡幅など含む総事業費は約700億円。

 重力式コンクリートダムで、堤高77・2㍍、堤頂長242・7㍍。総貯水容量は県営最大の1910万立方㍍。盛岡市、矢巾町の水道用水として1日当たり5千立方㍍の取水ができる。

 洪水防御機能の指標となる計画降雨は、2日当たり210㍉。簗川流域の過去最高降雨は、1948(昭和23)年9月発生のアイオン台風による2日当たり189・8㍉。これまでのいずれの規模の洪水にも対応可能という。

 簗川発電所は、ダム放流を利用する水力発電。県企業局の水力発電所として17カ所目となる。最大出力1900㌔㍗、年間供給量は1126万㌔㍗で、一般家庭の約3600世帯分に相当。2016年末に工事着手、今月1日、運転開始した。総事業費約20億円。

 達増知事は、式辞で「竣工により安全で快適な郷土の創造と、当地域のさらなる飛躍に大きく貢献するものと確信する。発電所の運転開始により、本県の再生可能エネルギーによる電力自給率の向上と、地球温暖化防止に寄与するものと期待する。激甚化する豪雨災害に対しハード対策とソフト施策を組み合わせた防災、減災対策に取り組んできたところ。今後さらに、流域のあらゆる関係者が共同し治水に取り組む、流域治水を進めていく。一層のご支援、ご協力を」と述べた。

 19日からは簗川ダム左岸(堤体天端、駐車場)が一般開放され、見学できる。



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