2021年
9月20日(月)

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ペン画で「縄文土偶の魅力」描写 八幡平市の高橋憲一さん 県民の森で展示会 「世界文化遺産登録」記念し 9月30日まで

2021-08-03

「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界文化遺産登録を記念し、土偶を描いたペン画展を開いている高橋憲一さん=八幡平市松尾寄木の県民の森・森林ふれあい学習館

 八幡平市松尾寄木の農業、高橋憲一さん(69)が、「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界文化遺産登録を記念し、「縄文土偶の魅力」ペン画展を、同市内の県民の森・森林ふれあい学習館フォレストアイで開いている。5年ほど前から同遺跡の世界遺産登録を応援し、所有する山に竪穴住居までこしらえた高橋さん。全国各地から出土した土偶を親しみやすく描き、「一つ一つが個性豊かで、二つと同じものがない。『えっ、こんなのあるの』と楽しんで、縄文時代に興味を持ってもらえればうれしい」と来場を呼び掛けている。9月30日まで。

 展示された土偶の絵は、東北を中心に全国各地で見つかった土偶、土器をモチーフにした約60点。鼻が特徴的に曲がった「鼻曲り土面」(一戸町・蒔前遺跡)など、表情や形が印象的で「キャラクター性の強い土偶を選んだ」と高橋さん。

 数年来取り組んでいるペン画は、縄文遺跡から出土した土偶の雰囲気を出すため、ボールペンによる点描で凹凸を表現。土偶が博物館に展示されている場合は実物を見て雰囲気を味わい、書籍やパンフレットの写真を参考に、4~10時間かけて一枚を描き上げた。

 2016年に一戸町・御所野縄文博物館で縄文土偶のペン画展を開き、世界文化遺産登録をPRする作品展は4回目。登録の見通しを受け、クレヨンや油性マーカーで土偶を力強く描いた新作を加えた。ペン画の近作も新たに着彩するなど手を入れ、土偶の寸法を記載して、実物を想像しやすいよう工夫した。

 高橋さんは、独学で油彩やペン画を制作。主に風景を描いていたが、15年ころに八幡平市松尾鉱山資料館の職員に「松尾の遺跡からも土偶が出ている。描いてみたら」と勧められた。

 各地の土偶を描くうちに縄文文化に興味を持ち、3年がかりで所有の山を整備して6棟の竪穴住居を造った。20年6月に、「縄文の森」として開放している。

 一戸町の御所野遺跡を含む今回の登録を心から喜び、「SDGs(持続可能な開発計画)を掲げる今の時代に必要とされている」と確信。「世界の片方では食べ物がなくて苦しみ、もう片方では食べ物を捨てているという現実。互いに助け合って、いまあるものの大切さを伝えるという意味でも、今回の登録はゴールでありスタート」と大いに期待する。

 会期中は、高橋さんが所蔵する土偶のレプリカも展示する予定だ。

 午前9時から午後4時。火曜休館(祝日にあたる場合は翌平日)。電話019―78―2092。



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