2021年
9月20日(月)

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発達障害抱えた大人の就労支援 盛岡の桜千 肴町に事業所開設 特性に応じた働き方実現へ

2021-08-25

就労移行支援事業所「ディーキャリアいわて・盛岡オフィス」

 建設業の桜千(大久保和幸社長、盛岡市上厨川)は、「大人の発達障害」を抱える人の就労支援に注力した新事業を8月にスタートした。盛岡市肴町に就労移行支援事業所「ディーキャリアいわて・盛岡オフィス」(吉田勝幸事業責任者)を開設。発達障害の特性に応じたプログラムを提供し、「働きづらさ」を感じている一人ひとりに合った働き方の実現を目指す。

 発達障害は、自閉症スペクトラム障害(ASD)、注意欠如・多動性障害(ADHD)などが知られるが、その特徴は個人によって異なり、大人になるまで見過ごされるケースもある。

 職場で周りとコミュニケーションが取れない、注意力散漫でミスを繰り返してしまうなど、課題に直面することでストレスを感じたり、仕事の継続や就職活動が難しくなる場合もある。

 盛岡オフィスでは、実際のオフィスに近い環境を準備。就労移行支援事業所「ディーキャリア」を運営するハッピーテラス(本社・東京都)とフランチャイズ契約を結び、同社が開発したプログラムを用いながら長期的な就労を支援。自己理解を深め、仕事スキルを高めて、継続するこつをつかむという三つのステップで支援していく。

 開設のきっかけは、グレーゾーン(目に見えない)精神・発達障害を抱えている人は少なくないが、大人への支援は少ないと同社員らが感じていたこと。事業の立ち上げに関わった桜千事業開発部の佐藤佳代子さん(28)は「周りの人にも発達障害を知ってもらうことで、本人の心の弱さが原因ではないことを知ってもらいたい。お互いが理解することで誰もが働きやすい環境になっていけば」と願う。

 盛岡オフィスの支援対象は、現在就労していない原則65歳未満の人で、障害(精神障害、発達障害など)のある人、一般企業などへの就職を目指し、就職が可能と見込まれている人。相談は、障害者手帳や医師の診断書がない人でも、困難を抱えている人であれば受け付ける。利用期間は最長2年間で、個人に合わせたスケジュールを組むことができる。

 盛岡オフィスの目的は、「大人の発達障害の誰もが挑戦できる社会を創る」。発達障害や障害者をめぐる社会状況、福祉に関わる法律などについて研修を受けた就労支援員らが支援する。県内全域を利用対象とし、各地域の社会福祉協議会や事業所とも連携していく。

 事業責任者で就労支援員の吉田さん(48)は「自分の弱みと強みを知ることでセルフケアができるようになり、自分らしい働き方へとつなげていくことができれば。悩みを抱えている人は相談してほしい」と話している。

 相談やプログラム利用に関する問い合わせは、電話019―681―7380。



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