2021年
9月20日(月)

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こころの絆をつなぐ いわてアスリートクラブ 県と自殺予防で連携 ゲートキーパーの普及など

2021-09-04

自殺予防対策連携協定を結んだいわてアスリートクラブの坂本社長と野原県保健福祉部長(左から)

 県といわてアスリートクラブ(盛岡市飯岡新田、坂本達朗社長)は3日、一人でも多くの自殺者を防ごうと、自殺予防対策にかかる連携協定を締結した。「こころの絆をつなぎ、お互いに支え合う 地域社会の実現に向けた取組に関する連携協定」で、同社が運営するJリーグ加盟のプロサッカーチーム、いわてグルージャ盛岡の事業や社会貢献活動を通じて、「ゲートキーパー」(身近な人の自殺の危機を示すサインに気付き、支え、見守る人)の普及啓発などに取り組んでいく。

 連携事項は、2023年に自殺死亡率を15・0(自殺者数178人)以下になることを目指す県自殺対策アクションプラン(19~23年度)の取り組みや自殺予防対策に関すること。20年の本県の人口10万人当たりの自殺死亡率が全国ワーストの21・2となったことを知った同社が、Jリーグというツールを使って役に立てないかと申し出て、今回の連携協定が結ばれた。

 締結式は盛岡地区合同庁舎であり、県の野原勝保健福祉部長と同社の坂本社長が協定書を交わした。

 野原部長は「新型コロナウイルスの影響が長期化する中、自殺率が上がることが懸念されている。今回の協定の締結により、官民一体となったこれまでの取り組みがさらに発展し、誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現に寄与するものと大いに期待している」とあいさつ。

 坂本社長は「社会貢献活動、ホームタウン活動(地域活動)を通じて自殺予防対策の啓発活動を行い、一人でも多くの声をチーム一丸となって拾い、救えるような社会をつくってまいりたい」と連携の意図を説明した。

 3日には、同チームの選手ら8人がゲートキーパーの研修を受けた。今後、サッカーアカデミーやスクール生にも研修の機会を設けていく予定で、身近で悩んでいる人に寄り添い、思いやりの気持ちを持つゲートキーパーの活動を広めていく。

 坂本社長は「県民と対話し、イベントを行いながら、自殺死亡率を低くしていければ」と決意を述べた。

 厚生労働省の人口動態統計によると、20年の本県の自殺者数は256人(前年比6人増)、人口10万人当たりの自殺死亡率21・2は全国ワースト。県自殺対策アクションプランでは、「県民一人ひとりの気づきと見守りを促す」が重点施策の取り組みの一つで、スポーツを通じた普及啓発にも期待が寄せられる。



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