2021年
11月27日(土)

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住宅地の下落幅縮小 県内の地価 盛岡南、紫波郡で目立つ上昇 少ない売り物件反映

2021-09-22

 県は21日、県内の地価(7月1日現在)を公表した。住宅地は、下落幅が縮小。特に道路整備や病院移転に伴い住環境が向上している盛岡南地区や紫波郡では「低金利を背景に、若い層の需要が増えているものの、売り物件が少なく、需要に応えられていない」状況で、新型コロナウイルス感染症の影響はみられず、価格の上昇が目立っている。一方、商業地は下落幅がわずかだが拡大。盛岡市中心部でも「コロナ感染拡大で、中央資本の投資が控えられ、閉店する店舗も散見され、収益性がやや低下している」ため、価格低下に転じた地点がある。

 県内33市町村の356地点の地価と上昇率をまとめた。

 ■住宅地(256地点)

 平均変動率(継続地点の変動率の平均)はマイナス0・8%。21年連続の下落となったが、下落幅は前年比0・3ポイント縮小した。

 1平方㍍当たりの平均価格は2万5400円で、前年比500円上がった。

 平均変動率が下落しているのに、平均価格が高くなった理由について、県環境保全課は「本県は広く、価格が低い場所が多い。低価格の地点は、価格が少し下がっても、下落幅が大きく出る。逆に、高い土地はもともと高いため、少し上がっても、上昇率は大きくならない」と説明している。

 地価が上昇しているのは、住宅ローン減税や低金利政策などで住宅需要の下支えが続く中、大型店舗が進出したり、道路整備が進んで、生活の利便性が高まっている地域や、医療機関の移転や工場の進出に伴って住宅需要が押し上げられている地域。

 一方、少子高齢化や人口減少が進行している地域では、土地需要が低迷し、地価も下落している。

 価格が上昇した65地点のうち、上昇率が特に高かった10地点のほとんどは紫波郡(矢巾町、紫波町)と盛岡南地区が占めた。

 最も上昇率が高かったのは「矢巾町大字高田第13地割169番4外」の11・4%。前年より0・9ポイント増え、2年連続でトップ。岩手医大附属病院の移転や、JR矢幅駅前の整備などで、土地の取り引きが活発になり、需要が高まっている。

 下落率の最大地点は「軽米町大字軽米第4地割字蓮台野47番9外」でマイナス7・1%。下落幅は前年より0・1ポイント縮小した。少子高齢化による取り引きの停滞、人口流出での需要の低迷などが要因。

 市町村別に変動率をみると、上昇しているのは、盛岡市が1・2%で7年連続。5年連続が滝沢市2・4%、矢巾町4・1%。3年連続が北上市0・3%、紫波町3・1%。金ケ崎町2%。

 ■商業地(72地点)

 平均変動率はマイナス1・9%で、28年連続の下落。下落幅も0・1ポイント拡大した。

 1平方㍍当たりの平均価格は4万4600円で、前年より200円下がった。

 価格が上昇したのは「矢巾町大字南矢幅第7地割443番」の1地点だけ。上昇率は1・9%で、上昇幅は0・2ポイント縮小。やはり医療機関の移転などが上昇の要因とみられている。

 最も下落率が大きいのは「軽米町大字軽米第8地割字大軽米59番1」でマイナス7・9%。下落幅も0・1ポイント拡大。町外への顧客流出や商圏人口の減少で、需要が低迷している。

 ■工業地(13地点)

 平均変動率は0・5%で、前年と変わらず。上昇は3年連続。1平方㍍当たりの平均価格は1万2千円。

 価格が上昇したのは4地点で、上昇率がトップだったのは「北上市北工業団地407番4外」の2・7%。上昇幅も0・8ポイント増えている。大手メーカーの新工場が2019年10月に完成し、関連企業などによる需要が高まっている。

 ■林地(13地点)

 平均変動率はマイナス0・8%で、27年連続の下落。しかし、下落幅は0・3ポイント縮小した。林業従事者の後継者不足などで、土地需要が低迷している。



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