2021年
11月27日(土)

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十二分に合併効果発揮 田村正彦八幡平市長 4期16年の任期振り返る 3町村融和で順調に 印象深い市庁舎と駅の合体

2021-10-01

在任中の思い出を語る田村市長

 八幡平市の田村正彦市長(73)が1日で4期16年の任期を終える。県議3期を経て、2005年の西根・松尾・安代の3町村合併で八幡平市発足と共に初代市長。「農と輝の大地」をテーマに、岩手山麓から秋田県境にまたがる広大な新市のリーダーとして、住民の融和に努めた。在任中の思い出を聞いた。

 ―合併の成果は

 田村 合併効果は十二分に発揮できた。各自治体の財政の危機状況を合併で解消し、市民生活を向上する趣旨だった。建設計画の事業も100%近く、それ以外にも環境に応じてやらねばならない事業も次々出て、着実に実行しつつ来た。

 わが市は合併効果を100%か、それ以上に発揮できたのは合併特例のおかげ。合併には旧町村ごとのエゴや主張があるというが、八幡平市の場合そういったこともなく素早く融和した。その経過が順調に建設計画を実施できた大きな要因だった。

 どこの合併自治体も、各種団体の長は人口の多い所から出やすい。旧西根町は松尾村や安代町に比べ、人口はずっと多かったが、八幡平市の場合は消防団、社会福祉協議会、体育協会、観光協会、土地改良区など、さまざまな団体を束ねているのは西根以外。構成している人たちが人物本位で選んだ結果だ。表面に出てこなくてもそれが融和の下地になっている。

 ―職員や各種基金はどうなったか

 田村 財政健全化に国の合併特例債や過疎債などフルに利用したが、職員数の減少が財政に一番、貢献している。20%近く職員削減しても、行政は支障なく、400人台が300人台になって余裕が出た。各種基金も、合併時の20億円台が一時は100億円を超えるまでになった。いまは減ってはいるが、全国平均の人口割にすれば高い方。危機的な状況になってはいない。これから先もきちんとした行政運営ができるのではないか。

 ―任期中に思い出深いことは

 田村 合併の争点だった市庁舎は、全国で初めて花輪線の駅とドッキングさせた形で完成した。院長さんを招いて、市の病院も医師確保も順調にいき、人工透析患者も受け入れられる病院になった。

 この地に地熱発電所が久しぶりに実現でき、完成目指して工事中の地熱発電所、探査中の有望な候補地がある。自然エネルギー、地熱の街としてある程度、確立できたし、もっと可能性を追求できる下地を作った。

 観光はインバウンドを飛躍的に伸ばした。積極的に海外にセールスし、同時に市民や第1次産業に夢を与えるリンドウの海外展開が実り、ルワンダを拠点に海外輸出戦略が構築されつつある。

 八幡平市は国立公園を抱えているので、底力はある。コロナが収束すれば、従来の観光客を受け入れる下地、優位性を生かし、海外戦略を含めて誘客にあたってほしい。

 ―県議から首長になって。県との関係は

 田村 いまは県との対話がない。コロナ対策も県から問い掛けがない。首長は自治体経営に大変な思いをしている。年2回くらいは知事と懇談できる場面がいる。年1回全首長を集めて、1分お話をというのなら対話でない。盛岡地方振興局管内なら8市町村あるから、首長と県幹部がじっくり語り合う場面がほしかった。

 ―後任に望むことは

 田村 八幡平市は、第1次産業も商工業も観光も、資源や人材は豊富にある。それを生かして発展の可能性を。特にハロウスクール(ハロウインターナショナルスクール安比ジャパン)が開校すると、また大きく変化する。これから早急に県教委も含めて考えてもらいたいのは、教職員200人近くは家族を持っているだろうし、その子どもたちの教育をどうするか。英国人が多く、英語しか使えない子どもが来るのではないか。子どもたちの日本語教育はどうあればいいのか、子どもたちの教育をどうするか詳細がまだ分からない。

 安比に来ているインストラクターなど、さまざまな国の人にも日本語を教える学校を、コンパクトでいいから民間の学校法人でやってくれないだろうか。そのための教室は提供してもいいと思うし、大自然の素晴らしさが良いと言って来てくれるのだから。



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