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- 茅の輪くぐって無病息災 雫石の岩手山神社 コロナの完全収束祈る
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2022-06-20
コロナの完全収束を願い取り付けられた茅の輪=19日、雫石町の岩手山神社
雫石町長山頭無野の岩手山神社(笹田武彦宮司)で19日、氏子が新型コロナウイルス感染症の収束を願い、直径約2・3㍍の茅(ち)の輪を鳥居に取り付けた。氏子の野々村清さん(82)は「みんながコロナの完全収束を強く願っている。元の生活に早く戻りたい」と祈り、茅の輪をくぐった。茅の輪は約1カ月間設置されるという。
茅の輪くぐりは、身についた半年間のけがれをはらい、無病息災を祈るため、6月と12月に行われる。茅や藁を束ねて作った輪を神前に立て、8の字に3回くぐって祈願する。
この日は朝から、20人の氏子が地域で刈り取ったカヤを使い、茅の輪を作成。神事を行った後、作法に従って一人ひとり茅の輪をくぐった。
副総代長の中洞真さん(77)は「地域の集まりもいまだに少なく、寂しい。雫石の感染者数は多くはないが、今後も長引くようだと地域のコミュニティーや活動の状況はより厳しくなっていくと思う」と話した。
氏子の杉田和正さん(73)は「コロナの影響で行事や儀式が簡略化して済まされることで、地域の伝統文化が薄れているように感じる。地元の人々も公民館から遠くなっている」と先行きを懸念。「地域住民から元の環境に戻したいという言葉を聞くが、完全に収束してから元に戻すべきという人もいると思う」と頭を悩ませ、コロナが一刻も早く収まるよう願を掛けた。
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