2006年 12月14日 (木) 

       

■  ギター製作家水原さんをしのび追悼演奏会

     
  水原さんが製作したギターを使って演奏する佐藤俊さん(右)と木村悟さん  
  水原さんが製作したギターを使って演奏する佐藤俊さん(右)と木村悟さん
 
  盛岡市のギター製作家、水原洋さんの追悼演奏会が8日、同市盛岡駅西通の市民文化ホール小ホールで開かれた。水原さんの楽器を使ったギター曲のほか、バッハを中心に故人が好きだった曲を選曲。会場を訪れた約300人の観客は、演奏を通して水原さんをしのんだ。

 ギターは佐藤俊さんと木村悟さんが担当。それぞれのソロのほか、二重奏でバッハの「イエスよ、私は主の名を呼ぶ(BWV639)」など3曲を演奏した。

  「ピアノ三重奏曲第1番ニ短調op・49」(F・メンデルスゾーン)ではピアノを水原さんの夫人の良子さんが担当。山口あういさんのバイオリンと、石原博史さんのチェロで第1、2、4楽章を熱演した。

  司会を担当したのは作家の斎藤純さん。「普通のギターは乾いた音色だが、水原ギターにはちょっとした湿り気がある。生前交流のなかった人も、楽器を通して彼の温かい人柄の中に持つ強いしんを感じてもらえると思う。これまでにつくったギターが日本だけでなく、海外でも弾かれ続けていく限り、水原さんが忘れられることはないと思う」と話した。

     
  会場前には水原さんが使っていた道具類や製作用型枠、ギターなど約30点が展示された  
 
会場前には水原さんが使っていた道具類や製作用型枠、ギターなど約30点が展示された
 
  会場前のスペースには、水原さんが使っていた道具や製作用型枠、ギターなど約30点が展示された。展示品は市内のバイオリン製作家の松本伸さんとマンドリン製作家の田鎖賢彦さんが選んだ。

  田鎖さんは「本人は見せたくないかもしれないが、道具類を展示した方が、彼のことを知ってもらえるのではないかと思った。展示品からは、妥協せず、一から積み重ねていく水原さんの姿勢が感じられる。何歳で亡くなっても惜しまれると思うが、あまりにも早かった。もっと長く付き合いたかった」と話した。

  良子さんは「今となって思いますに、故人の人生は短くも充実したものではなかったかと。けっして志半ばとは言えないような気がいたします。彼の残したギターは、百年、二百年後に本当の評価がなされることと思います」と言葉を寄せた。

  水原さんは1959年盛岡市生まれ。86年に市内に「水原洋クラシックギター工房」を開設。今年の2月に他界した。これまでに200本以上のギターを製作。ギタリストの鈴木大介さん、中根康美さん、高田元太郎さんらがコンサートや録音に使用している。

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