2009年 3月 9日 (月)

       

■ 〈県営競技場整備〉「2種なら競技力低下」と競技団体 サッカーやラグビーも

     
  施設改修計画をめぐって議論がわき上がっている県営運動公園陸上競技場(盛岡市みたけ)  
 
施設改修計画をめぐって議論がわき上がっている県営運動公園陸上競技場(盛岡市みたけ)
 
  県が、盛岡市みたけの県営運動公園陸上競技場を2種競技場(日本陸上連盟公認)に改修、整備する方針を発表したことで各競技団体に波紋が広がっている。これまで県は1種公認を維持する方向にあった。この突然の路線転換に、競技力維持を図ろうと考えてきた各競技団体は驚いている。

  ■盛岡市陸上競技協会

  「2種以下になると本県の競技レベルは間違いなく下がる」と言い切るのは、盛岡市陸上競技協会の岩舘政文理事長。

  そもそも国体主会場を巡って端を発した問題だが、各競技団体は1種公認の競技場もしくは国内トップレベルの試合ができる競技場の整備を要求してきた。

  岩舘理事長は1種維持の理由として@国際大会や国内のトップアスリートを呼ぶことのできる会場を持たなければ、県内の競技レベルが下がるAいったん2種に下がれば、再び1種に上げるのにさらに莫大な費用がかかるB県はスポーツの中核として整備してきた歴史があるみたけ地区に1種を整備する義務があるC北上総合運動公園はあくまで北上市の施設、県として1種競技場を持つ必要がある−と多岐にわたる理由を挙げる。

  県が提案するドーム型の屋内施設に関しても「かねてから各団体が要求してきたものだが、1種公認の代わりとするのは話のすり替え。カムフラージュにしか見えない」と厳しい。建設場所を含め再検討の必要を訴える。

  大きな建築物は建設後の利用価値や収益性などが問われるが「国際大会や国内大会を呼ぶことのできる受け皿があるのとないのではまったく違う」と話す。

  スポーツ関係者は今後、大きなスポーツ大会の誘致に名乗りを挙げることすらできなくなるのではないかと危ぐする。

  ■サッカーやラグビー協会

  県サッカー協会と県ラグビー協会は岩手陸上競技協会とともに2月3日、県知事あてに「スポーツ交流拠点施設整備に係る要望書」を提出した。

  内容は2巡目国体を機に県営運動公園陸上競技場を1種公認として更新し、ラグビーのトップリーグやJリーグが開催できるような複合競技施設として整備してほしいというもの。

  1種として更新した場合、経済の面で最も期待できるのはサッカーやラグビー競技。Jリーグが開かれることになると、全国の有名チームだけでなく、敵味方のサポーターが盛岡を訪れることが想定され、経済効果は計り知れない。

  ラグビーについても今後、釜石シーウェイブスRFCがトップリーグに昇格することを見据えれば、グラウンドの整備は緊急の課題。現在、リーグ戦を行っている盛岡南公園球技場などでは不十分だとする声が内部から上がる。

  日本陸連による1種の公認は陸上競技だけではなく他競技への利用も想定されている。1種に公認されると、ほぼJリーグやトップリーグ招致に必要なホームグラウンド整備の要件を満たすようになっている。

  両団体は1種公認を含めた施設整備をする格好の機会として期待を寄せる。

  県ラグビー協会の白根敬介理事長は「陸上競技はスポーツの基礎。多くのスポーツが多目的に使用できる施設を整備していく必要がある」と話す。県サッカー協会の千田俊和事務局長は「この機を逃せば県の財政などからも今後、新たな整備は難しいと考えられ、Jリーグ招致は厳しくなるのではないか」と話す。

  陸上競技以外の団体にとっても1種公認の競技施設の有無は競技力強化のかぎを握る施設になっている。

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