2009年 3月 25日 (水)

       

■ 〈都市の鼓動〜リレーコラム〉34 寺井良夫 盛岡城跡公園の魅力を高めよう

 岩手公園(盛岡城跡公園)は城下町盛岡のシンボルである。市民の憩いの場であり、多くの観光客が訪れる名所のひとつでもある。旧岩手県立図書館建物を活用した歴史文化施設の整備が始まり、平成23年度には新たな魅力拠点が誕生する。この機にあわせて、公園全体にさらに磨きをかけていくことを期待したい。

  この公園の特徴は@石垣、A著名な先人の記念碑、B紅葉、C中津川にある。こうした特徴を際だたせることで公園の魅力を一段と高められる。

     
  啄木歌碑付近の電線  
 
啄木歌碑付近の電線
 
  【石垣】花こう岩が豊富に産出した土地であり、盛岡産のその石を積んだ石垣は美しく見事である。昔は子供たちが良く石垣をよじのぼって遊んでいたと聞く。良い時代だったと思う。今の子供たちにもそんな体験をさせてあげられないだろうか。市民ボランティアの手で、子供たちの石垣のぼり体験プログラムに取り組んでみたい。ついでに石垣の草取りもできれば、さらに石垣美を増すことにもつなげられる。

  【記念碑】石川啄木、宮澤賢治、新渡戸稲造、原敬など盛岡ゆかりの有名な先人の碑が勢ぞろいしている。観光客の一番のお目当ては啄木の歌碑。不来方のお城の草に寝転びて 空に吸はれし 十五の心。この歌碑を見れば、そこに啄木への思いが膨らむが、辺りに寝転びたくなるような草は生えていないし、空を見上げれば電線が頭上を通り、何とも味気ない。草を植えるスペースはなくても、電線を地下に埋めるなり、樹木の枝を少し払うなりして、空を見上げて瞑想にふけりたくなるようなしつらえがほしい。

  【紅葉】この公園は桜よりも紅葉の方が見応えがあると思う。二の丸、三の丸、本丸にかけて真っ赤に色づくモミジ、風の強い日に雪のように黄色の葉を落とすイチョウ、燃えるようなオレンジ色のサトウカエデなどがおすすめだ。

  七五三シーズンに合わせて公園の外周を巡る馬車は、石垣と紅葉を背景にとても絵になる。秋が深まってからは落ち葉を利用した焼き芋体験が行われるようになった。こうした秋を楽しむ催し物をもっと増やしたい。

  【中津川】公園と中津川とをいかにつないで、溶け込ませるかが重要なところである。川沿いに並ぶ電柱や公園と川の間の観光バス駐車場は、一番のビューポイントの景観を損ねており、できればなくしたい。中津川の河川敷では良くイベントが開催されるが何かと不便である。電気や給排水、トイレなどの設備が公園側にあるとイベントが開催しやすくなり、芝生広場まで広がりを持たせたイベント開催も可能となる。

  欲を言えば、まだまだきりがないが、市民の財産であるこの公園を市民みんなの手で育てあげていきたいものである。
(株式会社邑計画事務所代表)

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