2009年 3月 29日 (日)

       

■ 本県医療の担い手へ 医学生を対象に臨床研修病院説明会

     
  28日開かれた臨床研修病院合同説明会  
 
28日開かれた臨床研修病院合同説明会
 
  本県の地域医療を担う若手医師の確保に向けて、県は28日、臨床研修病院合同説明会を開いた。県内外で学ぶ医学生たちが参加し、本県の医療状況や研修医の受け入れ体制などについて熱心に質問していた。

 この説明会は04年に新医師臨床研修制度が創設されてから、毎年度実施されている。本県では県内14カ所(4月1日から13カ所)の臨床研修病院が「いわてイーハトーヴ臨床研修病院群」として連携。指導医の約半分が指導医講習会を受講し東北で最も高い受講率であるほか、研修医の合同オリエンテーションや2年次の研修医を対象とした客観的臨床能力試験の実施など、指導体制は全国レベルで高い評価を受けている。

  この日の説明会には、県内外の大学で学ぶ医学生が参加し、病院のシステムや研修医の生活などについて質問。県外の国立大学2年生の男子学生は「いずれ岩手に戻って臨床研修を受けたい。きょうは研修の流れなどを勉強できた」との感想。岩手医科大学5年の女子学生は「どの病院も医師不足だと聞いた。一方で、自分に課せられる仕事が多いことは、医師として充実しているのではとも感じている」と将来の本県医療を支える熱意を話す。

  岩手医科大学卒後臨床研修センター長の谷田達男氏は「初期臨床研修をしながら専門分野の入り口まで学べることや、社会人大学院で学位が取得できることなどにも関心が高いようだ。やる気がある人を研修の中で指導して育てていくものであり、研修医はモチベーションが一番」と話す。

  参加した病院関係者の話によると、本県の研修医の数は増えている一方で開業や他県への転出により、主に中堅どころを中心に医師数が減少しているという。

  県立中央病院医療研修部医療研修科長の高橋弘明氏は「背景には本県の医療環境が過酷であることが挙げられる」と指摘。その上で「若い医師が岩手に定着できるかは、県民にかかっている。県民が医師を育てるとの意識を持つべき」と訴える。

  県立磐井病院副院長・臨床研修科長の加藤博孝氏は「08年度は3年目以降の後期研修も80%以上が県内に残り、中堅医師の穴埋めをしてくれている。臨床研修制度により若い医師の能力は向上している」と、研修制度の意義を強調し、若い医師らへの期待を表す。


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