2009年 4月 6日 (月)

       

■ 〈北朝鮮ミサイル発射〉飛翔体は本県上空を通過

     
  危機管理センターからの情報連絡が相次ぎ、慌ただしくなった県情報連絡室(総合防災室)  
 
危機管理センターからの情報連絡が相次ぎ、慌ただしくなった県情報連絡室(総合防災室)
 
  北朝鮮は5日午前11時半ごろ、「人工衛星」とする飛翔体1発を発射した。長距離弾道ミサイルとみられ、秋田、岩手両県への落下や自衛隊が迎撃する事態も懸念されたが、1段目のブースターは日本海に落下、2段目も両県上空を通過し太平洋に落下したとみられ、本県に被害はなかった。県では今回設置した情報連絡室で午後1時半、県内の安全を確認。国の安全保障会議を待って午後2時50分に情報連絡室を廃止し、通常の防災体制に戻った。発射予告日2日目で、県民は不安から解かれた。

  県では同日、予告初日の4日から体制を強化し17人が県庁の同室に詰めた。発射時間帯の開始午前11時ごろから、いくぶん職員の緊張感も高まり、午前11時20分すぎ、宮舘副知事、菅野洋樹総務部長が相次いで入室。職員らはテレビの情報も確認しながら、首相官邸危機管理センターからの緊急連絡に備えた。

  午前11時32分、危機管理センターからの連絡が入り、確認した職員が11時半ごろ発射した模様との第1報を大声で伝え、予定した情報伝達に各職員が動いた。

  引き続き同34分には追加情報として発射は1発、発射地点は北朝鮮、方向は東と連絡があり、37分には秋田県の西方の日本海に37分ごろ落下の予想、39分には太平洋を通過した模様、40分には秋田西北約270キロの日本海に落下(1段目)、43分に落下物(2段目)は日本の東約1270キロの太平洋と予測(のちに訂正・追尾した2100キロ以上)、55分には48分に日本の東約2100キロで4追尾終了と第7報まで連絡が入った。

  危機管理センターからの連絡が終わってからも、同室は各関係機関、市町村と連絡を取り続けた。大谷陽一郎総合防災室長は午後1時50分ごろ、県として午後1時半で県内の安全、被害なしを確認したと待機している報道陣に説明。達増知事は登庁しなかったが安全確認の上、コメントを出した。

  発射後、県内では各市町村、消防本部、警察などが地上で被害の有無を確認。自衛隊の岩手駐屯地待機のヘリや花巻空港待機のヘリなどが通過した県北方面を上空から偵察したほか、三沢基地の空自ジェット機F2機も2機が出動し偵察。これらにより被害は確認されず、事実上、県内における安全確認をした。

  午後2時ごろ、情報連絡室では大谷室長が自衛隊や消防庁などの職員らに協力へ謝意を述べ、自衛隊員らはほどなく撤収を開始。市町村では国の安全保障会議の終了を待たず、対策本部の解散など通常体制に戻っていった。

  達増知事は午後1時半すぎ「現在のところ、県民の生命、財産に被害がなかったとの情報を聞き、ひとまず安堵している。国の関係機関には万万が一の飛翔体の落下に備え必要な態勢を取っていただき感謝を申し上げる」とコメントを出した。

  越野修三防災危機管理監は連絡情報伝達など県の対応について「うまく行ったのではないか。今回は万万分の一(の落下確率)ということで、それに対応できるように準備していた」と話した。前日の誤報で伝達を経験したことも教訓として生かせた。

  「発射から10分ぐらいたてば日本の上空は通過すると思っていたので、予定通りのコース、通告通りと思った。たぶんきょう中だろうということで、システムトラブルがなければ、おそらくは12時前ぐらいに発射かなと(朝の)ミーティングで心構えをしていたので、予期の通りだった」という。

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