2009年 4月 16日 (木)

       

■ 〈20歳迎えた盛岡市動物公園〉上 アフアリカゾウ国内繁殖で注目

     
  全国の動物公園関係者からも国内繁殖の成功が注目される、たろうとマオ(右)  
 
全国の動物公園関係者からも国内繁殖の成功が注目される、たろうとマオ(右)
 
  盛岡市動物公園(同市新庄字下八木田、田中光洋園長)は今月で開園20周年を迎える。現在100種、600点の展示動物が訪れる人を楽しませている。飼育を通じたゾウの国内繁殖への取り組み、自然観察など環境教育の場、人気のポニー乗馬や体験教室など催事や教育普及活動のメニュー数も多く全国で評価される。多面的な機能を持ちながら節目を機に新たなスタートを切る。18日には記念式典が開かれる。

  動物公園は市制施行100周年の記念に整備され、89年4月22日に開園した。86年度から施設建設に着手。面積37万2600平方メートルの広大な敷地に日本生態園、鳥類ゾーン、子ども動物園、ビクトリアコーナー、サル山が順次整備されていった。開園の年にアフリカ園建設が始まった。

  入園者数は89年度の26万4162人をピークに、02年度以降は年間で20万人を切り続けているが、これまでに累計で約380万人が訪れている。

  敷地内の坂道を移動するシャトルカー導入や中学生以下無料など「市民の動物公園」としてサービス面の改善に取り組んでいる。敷地を活用した自然体験、動物とのふれあいなど「日本一のメニュー数」を自認して豊富な催事で内容面の充実に努め、全国でも注目されている。

  全国の動物園関係者に注目される点がもう一つ。アフリカゾウの国内繁殖だ。さまざまな規制で海外から持ち込むことが難しくなった中、国内で繁殖できなければ、将来的に日本にアフリカゾウが1頭もいなくなる可能性があるからだ。

  アフリカゾウたろう(雄18歳)のもとへ東京・多摩動物公園からマオ(雌6歳)が嫁入りしたのは06年6月。現在は安全のため隔離されているが、入園者には柵越しに仲むつまじい光景を見せている。たろうとマオの体重差が約4トンあり、ゾウの性成熟が早くて8歳であること、妊娠期間が22カ月である点からマオが10歳になる12年度まで出産は見送られている。

  国内の繁殖で出産は13件。先月17日に愛媛・とべ動物園でオスが産まれたばかりだ。これを含めて順調に育っている成功例は5件。繁殖の可能性の高い元気な雄のゾウが少ないが、たろうには専門家も期待している。

   飼育展示担当の岩瀬孝司副主幹は「繁殖は雄ゾウの飼育施設、スタッフがそろって初めて可能。ゾウの資質(性格)なども重要な条件」と話す。たろうが1歳の子ゾウの時から知っており「優しく、相手をいたわる気持ちがある」と太鼓判を押す。

  マオを多摩へ迎えに行った竹花秀樹主任は「来た当時より落ち着いたが年齢的にはまだまだおてんば。交尾は雄が馬乗りになるので体重差があることなど生理的に大人になってから」と話している。

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